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新年「度」に向けて「目標」を見直してみる

3月になりました。
2ヶ月前、つまりお正月に「今年の目標」を立てた人は多いと思います。さて、2ヶ月たって、いまどうなっていますか。目標に向かって取り組んでいる人が多いとは思いますが、昔の僕のように、「目標? なんだっけ、それ」となっている人もいるのではないでしょうか。どうせ達成できないから頑張るだけ無駄、と思ってしまってはいませんか。

■目標を立てるときには

正月休みに「今年の目標」を考えていると、なぜか、万能感に包まれます。何でもできそうな気になるのです。これは、僕だけなんですかね。普段より時間がたっぷりあって(休暇中ですから)、新しい自分になったような気がして(年が改まりましたから)、いままでと違って今年は何でもできそうだ、と思ってしまうのです。

それで過剰な目標を立ててしまいます。あれもやりたい、これもやりたい。一つの「やりたい」に付随してもっと「やりたい」が出てきます。そしてそれを書き出すだけ書いて、
「よし、今年は頑張ろう」
と思って正月が終わるのです。

これでは「やりたいことリスト」であって「目標」ではない(苦笑) 本来であれば、精査して、優先順位をつけて、どこから手をつけるか決めなくてはいけません。しかし万能感に包まれていますから、全部、できそうな気になっています。そのまま新しい年の日常に突入していくのです。

ところが、というか、案の定というか、2ヶ月もしないうちに何もできていない自分に気付きます。このままでは何も達成できない、と気持ちが焦り、そのうち正月に立てた目標は「なかったこと」になっています。これが、数年前までの僕のパターンでした。

最近は「それではまずい」と考えて、違う行動をしています。とはいえ、正月の過ごし方は変わっていません。やりたいことを100くらい、列挙するだけです。その時点では、具体的な目標と言えるものにはなっていません。それを旧正月あたり、節分から立春を目途に精査して、3月までに優先順位をつけて、具体的な目標にしていきます。頭の中で考えているのは「2020年は始まったが、2020年『度』はこれからだ」です(笑)

■目標には2種類ある

目標を具体化するときに自分に言い聞かせているのは「目標には2種類ある」です。つまり「自分だけでは達成できない」目標と「自分が頑張れば達成できる」目標の2つです。

たとえば「今年中に結婚する」という目標を立てたとしましょう。しかしこれは相手が必要です。結婚してくれる相手がいなければ達成できません。しかしこれを「今年中にプロポーズする」と変えると自分の決断と行動で達成できるのです。

診断士試験の勉強をしていた頃、もちろん目標は「診断士試験合格」でした。ただこればっかりは、僕一人の力ではコントロールできない部分があります。いくら一次試験は絶対評価、420点取れば合格だといわれても、その年の出題者との相性もあります。まして二次試験ともなれば、自分の力だけでどうなるものではないのは、経験者ならわかると思います。しかし「テキストを○○ページ読む」とか「過去問を○○題やる」というのは、自分が頑張れば達成できる目標です。自分が行動しさえすれば達成できるところまでブレイクダウンするのが、僕が言う具体化です。

KGI(Key Goal Indicator)やKPI(Key Performance Indicator)はもちろん大切ですが、それ以上に「何をすればいいか」が具体的である、KDI(Key Do Indicator)が大事だと思うのです。これを今の時期につくっています。

■PDCAよりD-CAP

目標を立てっぱなし、では何にもなりません。立てただけで出来た気になっていた昔の僕のようであってはいけません。「PDCAサイクルを回せ」とよく言われるわけです。

僕もPDCAサイクルは大事だと思っていますが、順番は微妙に違うと考えている。D-CAP、つまりDOから始めようと意識しています。

いくらプランを立てていても、やってみなくてはわからないことが多いものです。だとしたら、まずはやってみる。その上でチェックしてプラン化してほうがいいのではないでしょうか。

それにやってみると新しい目標が見えてくる場合もあります。「成功者は走り出してから考える」のです。

もちろん、自分の大半の財産が掛かっていたり生き死にに関わったりするような大きな挑戦については「とりあえずやってみよう」とはならないです。できる限り熟考した計画が必要です。しかし、そんな大きな挑戦はめったにあるものではないでしょう。それより、スモールチャレンジを繰り返せるかどうかの方が大事で、その経験値の積み上げがいつかビッグチャレンジを呼び込むのだと信じているのです。

と、最近の僕がどんな風に目標をつくっているかを書いてみました。実はこれが、経営計画を立てるときの考え方と基本は同じだと考えるようになりました。勤務先、支援先の経営計画の策定に関わるときは、この考え方をベースにしています。
次回、忘れていなければこのテーマで書きます。

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