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新型コロナと気候変動②

前回は新型コロナの原因が地球の環境破壊によるものなのかという問いを書きましたが、今回はこの1〜2ヶ月で地球環境はどうなったのか、調べられた範囲をまとめたいと思います。(5/17時点)

色々なニュースで目にされた方も多いと思いますが、各国で人々の経済活動が抑制されたことにより、インドから数百キロ離れたヒマラヤ山脈が見えるようになったとか、ベネチアの水路が透き通っているとか、環境のポジティブな変化が見えてくるところもあるようです。こころなしか最寄りの海もこの時期にしてはキレイな気がします(関係ないかもですが)。

気候変動といえば最大の対策はCO2排出を抑えることですね。まだ十分データは出てないですが、ざっと調べると以下の通り。

■各国のCO2排出量
・スペイン:約50%減
・EU:25%減
・イタリア:40%減
・中国:25%減
・インド15%〜30%減

思わず、ホント!?って言いたくなります。1〜2ヶ月でこんなに減っちゃうものなのかと。でももし本当だったら期待感高まります。
ちなみにこのようなデータも。

■大気汚染の減少
・パリ:46%
・インドのバンガロール:35%
・シドニー:38%
・ロサンゼルス:29%
・リオデジャネイロ:26%
・アメリカ北東部:30%
・ローマ:49%

みんな頑張って自粛した甲斐がありましたね!やればできるんだね!
・・・。

と、世の中そんなに甘くはないものです。

国際エネルギー機関(IEA)によると、世界中で実施されたロックダウンによる経済成長の落ち込みが原因で、今年のCO2排出量は「8%減少」する見通しだと。
パリ協定にて目標とされている、地球の気温上昇率を1.5度未満に抑えるには、2030年までCO2排出量を毎年「7.6%減らす」必要があるとされるが、ほぼ世界全体でここまで経済活動を停止させてやっと同等の数字となるわけです。
 
しかも、ある程度コロナの終息が見えれば、「よっしゃー復活だー」とって経済を元に戻そうとする力が確実に強まるはずです。リーマンショックの時も一時的にCO2排出量は下がったようですが、今回はその比ではないとも言われてます。

ここでちょっと立ち止まって考えて見ませんか?

このコロナ禍において、テレワークとかソーシャルディスタンスとか、社会や生活がこれまでと変わるかもって実感してる人は多いと思います。個人的にもこんなに社会や生活が急に変わるなんて感覚は初めてです。こういう時に「元にもどろう」ではなく「ちょっとでもより良い方向に行ってみよう」と人々が思えたらどうでしょう。とてもいい機会だと思うんです。

今欧州では「グリーン・リカバリー」という言葉が広がっているようです。
アフターコロナなのかウィズコロナなのかわかりませんが、経済活動を復興していくにあたって、平たく言えば「これからはエコな方向に行こうぜ」ってことです。

軽く言っちゃいましたが結構すごくて、欧州15カ国の環境大臣、に79人の欧州議会議員、37社の企業のCEO、28人の業界団体代表、7人のNGO代表、6人のシンクタンク代表など個人も合わせて180に及ぶのだそう。
さすが欧州か、この短期間ですごい、もともと準備してたかのように。

でもそのようなきらいはあって、グリーンディール政策とかサーキュラーエコノミー法とか、詳しくは省略しますがこのような動きの素地はあったようです。

ちなみに、日本では気候変動イニシアティブ運営委員会が「緑の回復」という表現で声明を出してますね。
ちょっと脱線しましたが、コロナ対策ももちろん大事ですが、気候変動対策も大事。そしてより良い社会にしていくには結局一人一人ができることを積み重ねるしかないと思います。とか言うとつまらない優等生っぽくて性に合わないんですが・・・。このような気づきのヒントをこれからも書いていければと思います。


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