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日本は多様性を内包する国家になれるのか(なるべきなのか)?

記事内にある”6つの提言”には首肯するものの腹落ちまではできなかった。

>第1の過ち (移民受け入れ拡大によって)少子化対策の方をおろそかにすること
これはそうだなぁと思う。少子化問題の恐ろしさは「短期間には解決不可能な問題である」という事。時間はお金で買えない(買える時もあるけど)のだ。最近、インドに行く機会があったが、”人口=パワー”だなと改めて感じた。一方で人口増大と急速な経済成長を遂げるインドでは社会システムがそれについていけない事に起因する問題も噴出している。こちらも短期間では解決しにくい問題。移民政策は世界における人口関連課題を少し緩和する効果があるだろう。
>第2の過ち 外国人労働者はいずれ国に帰ると思い込むこと
帰る事を前提にするのは確かにまずいのかも知れないが、「ずっと居る事」を前提にするのも違う気がする。
>第3の過ち 移民を単なる経済的現象と考えること
これはそのとおり。経済的側面も大きいが、それよりもグローバルな社会課題の一端と考えるべきではないか。
>第4の過ち 移民受け入れにあたって多文化主義を採用すること
これが一番腹落ちしなかった。日本は元来多文化主義なのだろうか?世界視点で見るとかなりユニークな文化を持つ国であり、ある意味で偏っている。日本語と言う特殊な言語を話し、生魚を贅沢な食事として食す、日本人が99%以上を占める島国。多文化主義を採用する必要は無いかも知れないが、日本はもともと他の文化への尊敬や理解に疎い気がする。なので、多文化主義を用いる必要があってもなかなかできないというのが正しい言い方ではないか?”自信をもって外国人に寛容に接すれば”の部分がそれを言っているのだろう。
>第5の過ち 非熟練労働者の移民のみを増やすこと
これは先進国の中で人口に関する問題をうまくマネージしている米国に倣うべきだろうと思う。知的労働のトップを集めるシリコンバレーやニューヨーク、ボストン、それとは逆に労働集約型産業向け労働力の確保の両輪を本当にうまくまわしているなぁと感じる。
>第6の過ち 移民の出身国をある特定の国に集中させてしまうこと
これは対立構造を作りやすくなるからだろうか。

アメリカやフランスの好例に学びながらも、元来単一民族の島国である日本は独自の対策を生み出す必要があるのだろう。


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