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僕が僕であるために

例えば、友人を1人失ったとして。それは悲しいことだけど、わたしがわたしでなくなるわけではない。例えば、恋人がいなくなったとして。それは寂しいことだけど、わたしの人生がなくなるわけではない。

永久にあるもの。なくならないものを探し続けている。それは人でもいいし、ものでもいいし、実体を持たなくてもよい。わたしにとって"これはわたしの世界の全てだ"と思えて、そして、なくならないもの。自分を支え続ける何か。

ずっと、自分が自分であることが不安だった。自分から逃げられないことが恐ろしかった。わたしの過去はいつまでもわたしについてきて、わたしを苦しめ続ける。その苦しみから逃げるためにこの世から消えようとしたこともあった。わたしはわたしがわたしであることに安心できないのだ。

自分の形を知るには他者と関わるしかない。ここ何年も、他者との関係を絶っていた。それどころではなかったから。生きていくだけで精一杯だったから。

でもどうだろう、今のわたしは、もう一歩を踏み出せるのではないだろうか。

失われないものが欲しくて勉強をしてみた。でもどこかでわかっていた。わたしの世界の全ては人間関係の中にあると。人間関係こそがわたしの世界を作っていると。本当は、毎日人と対話して過ごしたいんじゃないだろうか。

わたしはひとりぼっちでは生きていけない。その弱さを認めて、強がらずに人と繋がることが、今必要なことなんだと思う。わたしがわたしであるために、わたしがわたしで在り続けるためには、人間関係をやり続けることだと、認められる時がきたのだ。

人間関係は失われる。わたしの望む"絶対的な永久"ではない。でも形を変えてそこに在り続ける。形が変わるだけで、永久に在る。

だから、友達を遊びに誘った。勇気を出して。そして、自助会にまた行く。人間関係の失敗を気にしすぎる癖をなおして、わたしは再び、人に頼ってみようと思う。

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