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帯状疱疹でUrgent Careへ行ってきた

齢31にして帯状疱疹にかかった。

特有の痛みの度合いも含めて個人差が大きい病気らしい。
いまのところ発疹は脇腹から腰の狭い範囲、皮膚の症状は赤みが引いて、パッと見は治りかけのような様子だ。
一方で痛みは少しずつ増しているのだが、ひどい激痛があるというよりは痛痒い感じが強い。
他の発症者の激烈な体験談と見比べると明らかにごく軽症だが、とはいえ皮膚の症状の軽さのわりには明らかに痛すぎるし、不快感は強い。
面倒な病気だ。

相変わらず記事の面白味のことを考える余裕がないが、とりあえずこの件についてまとめて書き出してみることにする。

気づいたのは1週間ほど前。腰に虫刺されのような腫れができていた。
こちらではもう蚊が出るのか?と放っておいたら、翌日あたりに痛み出し、鏡を見ると脇腹から腰にかけて赤い発疹が出ていた。

その時点で「普段と違う」感じは直感的にあった。
名前だけは知っていた帯状疱疹についてわざわざ検索するぐらいには。
体の片側、という話には合致する位置だし、患部の写真を見てみても、発疹の出方や強い赤色もかなり似ていた。

ただ、若年層には多くない病気だという認識があり(※やや誤解。20代~40代での発症も別にまれというほどではないそう)、
またたいていの場合は先に神経痛が出るという記載もあって(※これもやや誤解。痛みや症状の出方はきわめて個人差が大きいそう)、
いまいち確信は持てなかった。

ひとまずは患部が腰で、広がっていく様子もなかったので、万一帯状疱疹だとしても視力や聴力、強い神経痛などQOLに関わるひどい後遺症が残るような状態ではなさそうだ、と判断。
まずは(現実逃避も込みで)虫刺されかあせもが悪くなったと考えて様子を見ることにして、あせも用クリームやオロナインで様子を見た。

正直、受診を検討しながらためらったのは、「外国で、母語でない言語で受診する」ことの心理的ハードルがまだ極めて高いからだ、というのは念押しとして書いておきたい。
春に渡米してきたばかりの私たち、こちらではまだ病院にかかったことがない。
漠然とした不安、と書くと月並みだが、何をしないといけないのか、受診後の手順が日本と同じなのかどうか、対応できる範囲の英語で大丈夫なのか、何もわからない。夫も逃げ腰だった。

しかしその後、発疹が小さくなり収まっていくのに対して、日に日に痛み・かゆみが増していく。
この痛痒さは発疹からきているとしか思えないのに、発疹のない部分まで結構広く痛い。
これはちょっと、おかしい。

ということで、日曜の夕方、急遽近場で唯一営業していたUrgent Careへ連れて行ってもらうことにした。
平日に一人で受診するよりは夫に付き添ってもらう方が、英語スキルがさほどお互い変わらなくとも、少なくとも精神的には100倍マシだ。

Urgent Careというのは、とりあえず命に別条のない急病時にまず受診する診療所、という感じの場所だ(たぶん)。
日曜だが意外にも空いていて、入った時点での患者は私たちだけだった。
受付に置かれたタブレットでチェックインすると、保険証と身分証をチェックされ、日本同様に手書きの問診票が手渡される。

この時点で受付担当者から最寄りの薬局を確認され、診療前に25ドルほどの会計を済ませた。
処方箋は受診後に薬局へ自分で持っていくのではなく、病院から薬局へ直接送信されるらしい。
(なお診療の会計についてはこちらでは保険がきいて、後日請求だという話を聞いたことがある。保険のカバー範囲などを確認しないで行ったし、後で保険会社から追加で請求があるかなと思っている)

問診票の記入中に奥から男性が呼びに来て、夫に付き添われて診察室へ入る。
男性は自分は看護師だと自己紹介をして、妊娠の有無を口頭確認したり、体温・血圧などをひとおおり測定してくれた。
今日はどうしたの、と聞かれ、あらかじめDeepLで翻訳しておいた経緯と症状を読んでもらい、医師を待つ。

しばらく待つと女性医師が診察室に入ってきた。
患部を見せると拍子抜けするほど即答で「Oh, Shingles(帯状疱疹)!」とのこと。

そのあとの話の内容が全部分かったとは言いがたいが、
・即よくなるような薬はないが、抗ウイルス薬と対症療法を続けると治る。
・治るまでは患部から子どもに水ぼうそうがうつることがあるので、患部をカバーしておく。
というような指示がある。

その後彼女はいったん部屋を出て、治療や薬に関する書類を作って持ってきてくれた。

これがその書類

書類でもらえると、辞書を引いたり検索したり、Googleレンズで撮影してざっくり翻訳したものを読解の助けにしたりできるので、やはり助かる。

日本では診療後に会計が確定するが、今回は先払い(+もしかしたら後日請求)ということで、診療が終わったらこのまま帰る方式だった。
正直ちょっと戸惑った。

その後、最寄りとして指定したチェーンのドラッグストアのCVSへ。
処方薬のピックアップカウンターへ保険証を渡すと、生年月日を確認され、調剤済の薬を持ってきてくれて、会計。
こちらは窓口での会計は10ドル。

ついでに指示された市販薬を売り場でチェックし、見つけられたものは手持ちの薬で問題なさそうだったので店頭では買わなかった。
見つけられなかったものはAmazonで買うことに。

ということで、こちらで初めての受診・処方箋受け取りはこんな感じ。
病院から帰るとなんだかさらに痛みが増していて(一般に7~10日目が痛みのピークらしいのでそういうことだと思う)、
この状態で薬もなしに平日一人で家にいるのは不安極まりなかったと思う。
駆け込みで受診してとりあえず正解だった。

あと、急病で病院にかかるときというのは、多分心身ともに余裕がないことが多いはずなので、
急に夫婦で熱を出して動けなくなった!コロナかもしれない!とかそういう状態よりはやや落ち着いた気持ちで初めての受診ができて、むしろ良かったような気もする。

ひとまず当分の間は生活に焦らず、心身ともにのんびりするように心がけて、療養に励むことにする。

どうでもいいが抗ウイルス薬の粒が巨大。
初見ではどう飲み込めばいいのかと思った(飲めた)

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