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今思う、子どもを持たない理由。

30代後半。

家族や友人、同僚など、私の狭い関係の中でも、多くの人が不妊という悩みを抱えていることを耳にしてきました。

「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。

不妊の原因は、男性側、女性側、あるいはその両方にある場合がありますが、何も原因がない場合もあります。


祈ることしかできないのですが、幸運なことに、皆治療の末に子どもを授かったことを聞き、それまでの大変な治療期間を思い、一緒に喜んだものです。

そんな時、ふと思い出した高校時代の恩師とのエピソード。

今思うと、10代の無邪気さを悔やみます。

高校生の私と世界史の教師。
先生は40歳前後で結婚5年目くらい?
子どもはいませんでした。

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 (私)先生は、子どもが欲しいと思わないんですか?

(先生)子どもが生きる何十年後の将来、日本が幸せな社会になっていると思えないからね・・
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世界史の教師だったこともあり、当時の私は素直に受け止めましたし、そんなことを考えるのが教師というものかと尊敬しました。
そうか‥子どもが生きる時代のことまで想像した上で選択した人生なのか、と。

もちろん、それは先生にとっての真実だったのかもしれません。

しかし、今、なぜこんなエピソードを思い出したのか。
歳をとった今、やっとその時の先生の気持ちに寄り添える気がするのです。


『子ども欲しくないの?』

『2人目は欲しくないの?』



こんな何気ない言葉に、いちいち心を傷つけられている夫婦が驚くほどたくさんいるという事実。


15年以上経って、一人で言葉の重みについて考えたのでした。

写真は、3年前の熊本旅行。
車窓からの素晴らしい景色です。

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