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長野 | マスヤゲストハウス


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上諏訪地図

諏訪圏地図


 はじめて下諏訪に訪れたとき。駅に着いた頃にはすっかり日は暮れてしまっていて、あたりは真っ黒だった。目的地である、マスヤゲストハウス(以下マスヤ)に向かって夜道を歩いていくと、目印の立派な赤煉瓦の門を見つけ、古い建物の中からは穏やかな照明の明かりが漏れていた。マスヤは元々旅館だった木造2階建の建物を改築したもので、1階のバーでは、宿泊者だけでなく町の人も出入りができ、みんながのんびりと過ごし、とても気持ちのよい空気が流れていた。

 チェックインのとき、男性のスタッフが地図を使って、このまちについて、とても丁寧に案内してくれた。町に点在するそれぞれの銭湯のお湯の温度まで、ボールペンで地図に書き込みながら教えてくれた。この地図は幸せやなあと思った。銭湯の閉館時間が迫っていたのでバタバタと準備していると、『入浴時に「こんばんは」「お先に失礼します」の挨拶文化があるから、よかったら試してね!』と後ろから声をかけてくれた。銭湯まで駆け足で向かう途中、景色がひらけて、大きな水溜りのような諏訪湖がみえた。湖をぐるりと囲むように、家々のともしびが夜空に小さくキラキラと光っていた。

 銭湯後はマスヤのバーで楽しくお酒をのみ、そのままみんなで近くのスナックへ。夜中に帰ってきていい気分でベッドに潜り込むと、布団の中では、ゆたんぽがホカホカと待っていた。翌早朝、いそいそと銭湯に出かけ(下諏訪の銭湯は朝5時半から営業している)、熱い湯に浸かりながら朝日を浴びた。サッパリした身体で諏訪大社に挨拶をし、スタッフの方にすすめられたカフェへ、朝ごはんを食べに行った。

 はじめての下諏訪で、私の心はガッツリとマスヤに掴まれてしまった。マスヤのリピート率が高いというのも納得だ。東京にいてもよくマスヤラバーズに遭遇する。「マスヤいいよね」「この間マスヤいったよ」。どこにいても下諏訪のまちがすぐそこにある。
 そんなマスヤのオーナーであるキョンさんと一緒に、マスヤのマップをつくらせてもらった。地図をつくるにあたり、キョンさんと一緒にまちを歩きながら、ひとつひとつのお店を丁寧に紹介してくれた。マップをつくっている最中にも、また新しいお店が次々とできていき、これからも更新され続けていくことになるのだと思う。私にとっては仕事として書かしてもらった記念すべき初めてのマップ。いつかの私のように、だれかの初めてマスヤ旅に、マップが役立ちますように。

〈マスヤゲストハウス〉 http://masuya-gh.com/ja/


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●はじめてマスヤに泊まるなら、私的下諏訪パーフェクトコースは、夕方マスヤにチェックイン→ひとまず秋宮参拝→地元の人に紛れて旦過の湯でアッツイ湯に浸かる→となりのタロウ珈琲で湯上りクラフトビール→ほろ酔いでまちを散歩しながら気分にあわせて夜ごはんをチョイス→マスヤバーでのんびりおしゃべり→閉館時間は、下諏訪ナイトのスタートの合図。マスヤのまわりにはナイスなスナックがいっぱいあるぞ!→うんと早起きしてレトロな菅野温泉でひとっ風呂→湖までお散歩→UMIでコーヒーをすする(ぜひカウンター席に座ってUMI店主とおしゃべりしよう)→エリックキッチンでゆっくりブランチ→春宮参拝→mojiのパンを買う(一見パリな店構えだが、店主の方が大阪の人でおしゃべりめちゃくちゃおもしろい)→下諏訪にはすてきな古道具屋や雑貨屋がたくさん。カフェタックのガレットもはずせないな〜温泉を巡るのもよし、食べ歩くのもよし。エンジョイ下諏訪!

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