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パイプオルガンと宇宙

先日サントリーホールでコンサートに出かけた。

コンサートの内容は、パイプオルガンと宇宙を組み合わせるというコンセプト。サントリーホールをプラネタリウムに見立てて、天井に星空が映し出される。そんな空間の中でパイプオルガンの演奏を楽しむというわけである。

演奏の合間には、佐治晴夫先生による講演も行われ、宇宙の話を聞くことができた。


パイプオルガンの演奏を聴くと何だか宇宙のことを連想してしまう。これはどうやら自分だけではなかったようで、パイプオルガンのコンサート後に寄せられる感想には、宇宙のことが思い浮かんだという内容のものが少なくないそうだ。


今地球から離れた遠い遠い宇宙を旅している、ボイジャーという探査機がある。

佐治先生のお話の中で、ボイジャーがとらえた宇宙の音を聴かせてもらった。その音がパイプオルガンの重低音とそっくりだったのである。

パイプオルガンの演奏を聴くと宇宙を連想する理由というのに合点がいった。


ただまだ疑問は残る。

自分は宇宙の音を知らずに、先にパイプオルガンの演奏から宇宙を連想していたのである。

順序が逆であれば分かるのだが、なせ宇宙の音を知らずして、パイプオルガンの演奏から宇宙を連想できたのだろうか。


これは我々人類のルーツに関わっているのではないかと考えている。

まだ分かっていないことが多いが、地球をはじめとした惑星は宇宙から誕生している。地球で暮らす人類のルーツも宇宙にあるのではないだろうか。

宇宙でとらえられる音というのは、人類を構成している元素がかつて聴いていたのではないか。

結果、人類の中に音として染み込んでいるので、そっくりの音であるパイプオルガンの演奏から宇宙を連想する、と考える。

近そうで遠いイメージの宇宙だけど、思っているよりずっと身近なものなんだろうな。