慌ただしく進む治療

こんにちは。
前回の投稿に共感や興味をもっていただき、続きを気にしてくださる方がいらっしゃることに、とても感謝しています。

【病があっても幸せに生きていくために。乳がん経験者看護師による、病と向き合い共に生きるためのサポートのページ”というホームページを作成し、起業するに至った理由②】

前回の続き、気持ちは置き去りに慌ただしく進んでいく治療について書きたいと思います。

 
前回にも書きましたが、私の乳がんのタイプは、トリプルネガティブといういかにも悪そうな名前で、治療法は手術と抗がん剤しかありません。ホルモン剤などが効かないタイプです。
ただし、抗がん剤は効きやすく、効果があった場合は再発の可能性をぐっと減らせる、ということでした。効果があるかどうかは半々、といわれたように思います。(だいぶん記憶が曖昧になりつつあります。)さらに、組織を調べてわかったことは、増殖スピードが速いということでした。
サイズは8mmと小さく、転移もないと思われることから、抗がん剤+部分切除術という治療法をとることになりました。
抗がん剤は入院ではなく、外来で可能とのことでした。

とまぁここまでは、想定内といいますか、職業柄すんなりと入ってくる話でした。
ただ、一つびっくりしたのは、“早急に抗がん剤治療をする必要がある。こちら(病院)としては、薬が届き次第いつでもできる。来週からでも可能です。遅くとも2週間以内には始めたい”と言われたことです。
 
えーーー!マジか!早すぎる!
 心の準備はもちろん、物理的にも日程的にもなんの準備もできていないし。
 
この歳でがんか、私死ぬのかな?こんなに早く母がいなくなったら娘のことはどうしたらいいのかな?なんて悩んでる場合ではありません。
仕事をどうするのか(当時は小児科クリニックで働いていました)、子供をどうするのか…という調整を2週間以内にしなければいけません。
自宅は岐阜ですが、診察や診断は京都の実家近くのクリニックでしてもらっていました。
治療は岐阜でするのか、京都でするのか…
頭が回りません、なんて言ってられない!回さなければ!
 
抗がん剤治療も手術も、普通に生活しながらはなかなかできるものではありません。
外来での抗がん剤治療では、仕事をしながら行っている人もいるくらいなので、できなくもないか?
いやいや、独り身ならまだしも、もし何かあった時に子どもの世話までできるのか?と考えると、やはり両親の援助は必要たろう。それなら実家に滞在して京都で治療を受けるのが妥当だろうな。そうなると、仕事は休む?子どもの幼稚園はどうしよう・・・
 
いくらでも悩んでいられる内容ですが、とにかく時間がないので、
・京都で治療をする。
・仕事は一旦やめる。
・治療の日程に合わせて幼稚園は休ませる。
ということを決めました。
 
仕事については、職場の院長先生がとても理解のある親切な方で、治療を優先することはもちろん、退職でも休職でもかまわない、体調次第で、気晴らしに働きに出てきてもいいですよ、と言ってくださいました。ご厚意は涙がでるほど嬉しかったのですが、いつ復帰できるかもわからない状態で、いくら体調がいいといっても皆さんに気を使わせて迷惑をかけてしまうことになるので、やはり退職することにしました。
 
幼稚園問題については、悩んだ末、治療日程に合わせていくことにしました。
抗がん剤治療は、全部で4クール、3週間間隔で行う予定でした。といってもわかりにくいですよね
抗がん剤を点滴(1日目)→3週間後に2回目の抗がん剤を点滴→3週間後に3回目→3週間後に4回目、というスケジュールです。

意外かもしれませんが、私の使う抗がん剤では、点滴初日からしんどくて動けない、なんてことはありません。
初日は、ビックリするくらいなんともないです。
日を追うごとに徐々に副作用が強くなり、7日目くらいがしんどさのピークで、そこから徐々にましになり、2週間目くらいには回復。最後の1週間は難なく普通に生活できるということでした。
ですので、
・抗がん剤点滴前日に娘を連れて京都へ
・そのまま1週間は京都に滞在。(その間は幼稚園はお休みさせる。)
・ピークを過ぎたところで、母同伴で岐阜の自宅へ戻り、娘たちは幼稚園へ。(家事育児は母の協力を得ながら行う)
・3週目に母は京都へ帰宅
・3週目末に娘を連れて京都へ行き次のクールへ。
という生活を4回繰り返すことになりました。
 
今思えば、なかなかハードなスケジュールで、自分でもよくやったなっと思いますが。
この時は“もうこれしかない、これで行く!”と心に決めて挑みました。
 
 
長くなったので、一旦区切ります。続きはまた次回に・・・
文章力がなく、拙い文章になってしまい申し訳ないですが、読んでいただきありがとうございます。

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