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倦怠感

疲れやすい、だるい、からだが重いと感じることが多くなります。
これは一時的なことですから、無理をせずに自分のペースで行動し、睡眠や休養をしっかりと取りましょう。
また症状がひどい場合には担当医や看護師に相談しましょう。

【倦怠感とは】
からだがだるい、つらい、やる気がでないなど、本人が表現する主観的な症状のことです。化学療法を受けた人のほとんどにみられる頻度の高い症状です。

【倦怠感の発生時期】
倦怠感は、1つの要因からではなく、身体的・心理的・社会的な多くの要因が複雑にからみあって発生すると考えられます。
抗がん剤投与の翌日から7日間程度、複数クールが行われる場合は回数を重ねるほど蓄積しやすく、症状は強く出現します。

【倦怠感が起こるメカニズム】
がん患者は、健常者に比べて代謝とエネルギー消費が亢進しています。
またがんそのものによる影響、がんに付随して生じる症状、感染症、貧血、低酸素症、脱水、薬物の副作用、精神的症状など、様々な要因が重なって倦怠感を訴えます。
そのため、1つの要因で倦怠感を生じるメカニズムを説明することができないことがほとんどです。

【倦怠感の随伴症状】
倦怠感は、原因となっている疾患の随伴症状の1つ、ということも考えられます。
倦怠感が現れた時には、微熱や発汗、悪心・嘔吐、貧血、無気力などを伴っていることが多くあります。
倦怠感が悪化したときの二次的な問題としては、だるい、疲れやすい、気力がない、集中力がない、忍耐力がない、手足に力が入らない、思考力や記憶力の低下などがあります。

【ケアのポイント】
・倦怠感の程度や、日常生活行動にどのような影響を受けているのかを把握しましょう。
・体調のメモをつけておくと、変化がわかりやすくなります。
・倦怠感の原因を考えてみましょう。(症状の観察)
・原因に対するケアや治療を受けましょう。(下痢や脱水、痛みに対してなど)
・生活パターンに合わせて気分転換をはかってみましょう。
・軽い運動や、趣味の活動、リラクゼーションやマッサージ、散歩などを取り入れて、気分転換をはかるのもよいでしょう。
・症状が強く、家事や仕事など活動がつらいときは、がまんせずに周囲の協力を仰ぐことも大切です。
・十分な睡眠がとれるように、場合によっては睡眠剤の使用も検討しましょう。


参考・引用書籍
・エーザイ株式会社:ドセタキセル・シクロホスファミド療法を受けられる方へ
・ナツメ社:やさしくわかる がん化学療法のケア

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