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1997年、皆 MOON CHILDが好きだった 〈ESCAPE〉〈アネモネ〉〈tambourine〉〈Over the rainbow〉

少し前「MOONCHILD」というアイドルグループが解散する、というニュースが流れた。
思うところがありタップしてみると、私と同じことを考えた人々が、コメント欄に多数集まっていた。

裸の太陽~じゃないのか!
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ムーンチャイルドといえば、裸の太陽~の「ESCAPE」だろう
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MOON CHILDってきいて、おじさん「ESCAPE」のバンドだと思って来ちゃったよ!
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俺はアネモネが好きだ
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ESCAPEだけの一発屋と思われてるけど、他にいい曲いっぱいあるんだよな
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ボーカル佐々木収は天才だった
出てきた時代が違えば、もっと評価されたかもしれないな

「MOON CHILD」に反応するコメント
(要旨。実際のコメントとは異なります)


1990年代後半に現れた、MOON CHILDというバンド。
最大ヒット曲は、裸の太陽~🎵こと「ESCAPE」だった。

俺はアネモネが好きだ、の「アネモネ」はこちら。

(イントロの 「ラ~ラ~ラ~ラ~」が、もう好き)


ネットコメントを見て、MOON CHILDは今でもこんなに愛されているんだ、とうれしくなった。
私も当時、彼らの曲が大好きだったから。


私が夢中になったのは「ESCAPE」「アネモネ」よりも、アルバム「tambourineタンバリン」。

このアルバムには、忘れられない思い出がある。

1997年、私が大学3年生の頃。
所属していたインカレサークルで、旅行が企画された。

参加者がグループに分かれてコースを決め、数泊の旅をする。
全学年男女が入り交じって、レンタカーのワゴンに乗って。

私のグループで気がかりは、1年生のA子とB子だった。
2人とも、木村カエラ風(世代ちがうけど)パンク系の出で立ち。
あまり派手なタイプのいないサークルで、
「自分たちはちがうよ」という尖った言動が目立っていた。

大学生活が進むにつれ、いろんなタイプの人とうまくやる処世術も身についてくるもの。
でも1年生はまだこなれていなくて、ファッションや好きな音楽や、そういうものが異なる人を拒絶しがち。
彼女たちがグループにうまくなじめるのか、心配だった。


私は、気に入っていた「tambourine」をカセットテープに録音ダビングし、旅行に持って行った。
(当時のレンタカーは、CDプレーヤーを搭載していないものが多かった)

旅行がはじまり、
最初はA子とB子が単独行動を取ったりして、混乱することもあった。

でも、体育会系、二枚目、三枚目、とバラエティに富んだ男子たち、
しっかり者の下級生女子たち、
そんなメンバーのおかげで、徐々にまとまってきた。

私は3年生女子の「圧」を無駄に出さないよう心がけ、
できるだけいじられ役に徹し(ある意味素なので苦にはならず)
メンバー皆、もちろんA子、B子とも仲良くなることができた。
中身を知ると2人とも、芯のしっかりしたいい子だった。

仲良くなるのにひと役買ったアイテムが、2つあった。

1つは、1冊のノート。
「旅ノート」と称したこのノートを車や宿で回し、皆思い思いのことを書く。
行った場所や食べたものや話したこと、たわいのないことばかり。
だけど皆で書いて読んで、本当に楽しい旅のアイテムだった。

そしてもう1つが「tambourine」のカセットテープ。
何度も何度も、ヘビーローテーションされた。

1,2曲目の「tambourine」「ラヴソング」を聴きながら、ノリノリでハンドルを握る同級生男子。
7曲目「PiPi」で、体をくねらせて踊るB子。
そんな皆の姿を思い出す。

B子がこのアルバムを気に入ったのは、少し意外だった。
旅ノートに
「かすみさんが持ってきたMOON CHILDのカセットを、みんなでずーっときいてる」
と、ファンキーな文字で書いてくれたのを覚えている。

帰ってから旅の余韻のままに、ある下級生女子が私に手紙をくれた。
手紙の最後には、こう書いてあった。

P.S.   "MOON CHILD"にはまってます
(みんな……ですよ。)

楽しい旅の真ん中にいたのが、MOON CHILDのこのアルバムだった。


振り返ると、エピソードがことごとくアナログでちょっと笑える。
カセットとかノートとか手紙とか。
大昔か。

あれから四半世紀以上経っているのだから、大昔だな。
(皆、元気かなぁ)

だからよけいに、
MOON CHILDの曲の、冷凍保存されたみたいな新鮮さにびっくりする。


アルバム1曲目の「tambourine」。
旅のワクワク感を、冒頭だけおすそ分け。

勢いそのままに突っ走る2曲目「ラヴソング」も、
その次もその次も……、いや最後まで、本当にいいんだよなぁ。
サブスクなどで聴ける方、
これは、是非、是非!アルバム聴きしてほしい。

私もサブスクでアルバム聴きはめったにしないけど、これは本当にぜひ、アルバムで……


最後に、私のいちばん好きな「Over the rainbow」。
もし「ESCAPE」の後にこれを出していたら、「ESCAPE」以上の大ヒットになったんじゃないだろうか。

 (歌本編は 0:28頃~)


ボーカルの佐々木収さん、現在は「ササキオサム」名義で音楽活動をしているらしい。

実は同郷でもある、ササキさん。
これからも応援してます、先輩!


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