高校の頃好きだったヤツとTinderでマッチした件

私の性根は割と中高時代に捻じ曲げられた節がある。

元々友達を作るのが苦手だった私だが、それに拍車をかけてこの疾風怒濤の期に、私はあとふたつの要因で挫折を経験した。

部活と恋人だ。

今回はまあタイトルから分かる通り後者について話そうと思う。

私はかねてより人間関係構築への一般手順を踏むのが苦手な人間だった。ゆえに幼い頃から友達作りが人並みには出来なかったし、それは恋愛においても同じであった。

最初にフラれたのは中二の頃で、特に今まで話したことも無いようなクラスメイトに少女漫画やファッション誌の受け売りを額面どおり受け取ってバレンタインデーにチョコを渡した。結果、惨敗。

そして敗因が「脚が太かったため」と知り、極端なダイエットへと走った。


前置きはここまでで、今回マッチしたヤツは高一の頃にクラスを同じくした者だった。(ちなみに私は中高一貫校に通っていた)

彼は明るく活発で、高校生とかなら誰からでも好かれるようなそんなヤツだった。

一方の私は、一度振られた経験から強烈な容姿コンプレックスを抱いており、また人間関係構築能力の低さにも絶望感を抱きはじめ日々クラスの端で突っ伏していた。もう対比するとなると陰と陽そのものという感じである。


そんな彼がある初夏の日、インストールしたての私のLINEにトークを送ってきたのだ。今思えば彼はただの好奇心で私に話したのだと思うが、私にとっては[クラスの男子から来るはじめてのLINE]であったため完全に勘違いを起こし、返事が来ないとわかりやすく病んだアイコンを設定したりしていた。(勿論、心のほうもわかりやすく病んでいた)

そんな恋愛(?)の行く先はまあ想像の通り明るいモノではなかった。問題行動こそ起こさなかったものの私はますます性格を曲げ、彼は別の陽キャの女の子と付き合った。


さて、あれから7年後の夏。束の間の帰省中、地元でマッチングアプリをスワイプしていると

「え、これは…」

数少ない仲のいい旧友にすぐに確認をとり「どう考えてもそうやろ」ということで、あの頃よりはレベルを200くらい上げた私はシメシメと思ってナワにかけようと現在進行形で奮闘中である。

というのも、こちらには握っている弱みがある。それは「ヤツに彼女がいる」ということだ。

まあ悪いようにするつもりはないが、ただあの頃の自分に逆さ手でピースできるように最大出力を発揮しようと思う。大学四年間の集大成、裏卒論である。


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