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怪談 超ショート あっという間に読める恐怖の物語。

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実体験、体験者からの伝聞、創作など、様々な怪奇と不思議な短編をまとめました。 #ショートショート #短編 #怪談 #不思議 #恐怖
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2021年2月の記事一覧

あっという間に読める、超ショート恋愛ホラー「恋愛第二法則」

女は女らしい女、男は男らしい男。そんな先入観を持っていませんか?  恋にセオリーはありません。そんなものに囚われている者に、近づいてはいけないのです。 『恋愛第二法則』 「お前、俺の事好きだろう」と言ってくるから 「そんな男前なところが好き」 と返した。 それ以来彼は、ずっとそのキャラを続けている。 最近少し、自分を偽るのに疲れているようだから、 ちょっと刺激を与えておこう。 「あなたのどんどん男らしくなっていくところが好き」 「弱々しい男なんて存在価値ないわ」

あっという間に読める超ショート怪談・・・「休日の退屈」

超ショート怪談。休みの日に一人で電話を掛ける女に突然起こった悲劇とは・・・ 『休日の退屈』 非通知にして電話をかけ、 もしも留守電だったら伝言を入れる。 「御免なさい。私が悪かったわ。 お願いだから帰って来て。 奥さんとは別れるって言ってたじゃない。 私、ずっと待ってるのよ」 もちろん、私は 失恋したわけでも、振られそうなわけでもない。 でたらめに電話をかけて、伝言の向こうで 修羅場が繰り広げられているかもと 想像するだけで楽しいのだ。 趣味が悪い? そんな事、

あっという間に読める、超ショートショート「しんゆうの伝言」・・・

ある意味、怪談です。失恋した親友を思う女友達の心とは・・・ 〇『しんゆうの伝言』 清楚系ファッションで丸顔、アヒル口。色白の肌に真っ赤なルージュ。 常にどこか危なげな雰囲気を醸し出している芽衣は、 男を切らしたことが無い。 だが、なぜか恋は短く、可愛い見た目が災いしているのか、失恋の度に悪いうわさが広まり、女友達もいなくなった。 結局、芽衣を慰めるのは、なぜかいつも私の役目だ。 中学の時からもう6年もやっている。 「😢ミコだけだよ。あたしの事を真剣に考えていてくれる

あっという間に読める、超ショート怪談「私の名前」

あっという間に読める超ショート怪談。ストーカーのような元カレを襲った悲劇的な事故。その結末は? 『私の名前』 しつこく付きまとう元カレを 新しく出来た高層ビルの屋上から、 誤って突き落としてしまった。 「ゆうこ~~~」 元カレの叫ぶ私の名前が 驚きと絶望をまとったまま落ちていき・・・途中で消えた。 私はその場から逃げ去った。 翌日、新聞、TV、ネットのニュースを必死で見まくったが、 元カレの死亡記事はなかった。 鳴り物入りでオープンセレモニーが TV中継されるくら

あっという間に読める、超ショートホラー「肩書き」・・・人は肩書きで変わるのか、人が肩書きを変えるのか・・・

超ショートホラー。様々な栄光を欲しいままにしてきた男は・・・。 「肩書き」 天才高校生、数学オリンピック金メダリスト、 IQ190、MIT首席卒業、 ゲーム開発の帝王、V字回復の主役、 東証一部上場の立役者、 史上最速の取締役、 逆玉のラッキーな奴、優秀な夫、自慢の父。 これまで俺には沢山の肩書きがあった。 しかし、会社が潰れた途端、たった一つになった。 「DV夫」。 でも又、たくさんの肩書が増えるだろう。 ほら、もう新しい肩書を付けてくれている人たちがいる。

じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・「デート帰り」  あっという間に読める、超ショート怪談

あっという間に読める、超ショート怪談。ありふれた娘の帰宅。しかし父の眼はごまかせない。よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。 〇『デート帰り』  by夢乃玉堂 「ただいま~」 いつものように明るい声を聞かせて、娘が帰って来た。 時代遅れの『門限』に逆らうことなく、 素直で真面目。口ごたえすらしたことも無い自慢の娘だ。 「学生時代の女友達と食事してきたの」 と、平静を装って言い訳をするが、 彼氏とデートした時はすぐに分かるぞ、父を

あっという間に読める超ショートショート・・・「黒髪」恋を測る尺度とは

あっという間に読める、超ショートショート。恋を求めて恐れる女、その結果は・・・人間の妄執か、おろかさか。 「黒髪」 「髪切っても良い?って聞いて、どう答えるかが 付き合う、付き合わないの判断基準にしているの。 勿体ないとか言うなら、 見た目で私の事を値踏みしているって事でしょ。 そんな人はお断り、 次の出会いを待つわ」 と、得意げに語る女友達は 還暦をこえてもいまだに髪を延ばし続けている。 14歳から50年以上。 10メートルを超えた髪は一人ではどうしようもなくなり、

じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・「特別講義」あっという間に読める、超ショート怪談。

あっという間に読める、超ショート怪談。でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。長期休暇の時期なると行われる特別講義。その内容によって受講生の数は変わる。だが・・・ 「特別講義」 春休みの第四木曜日に行われる特別講義、 「古代バビロニアの失われた文化における霊魂との対話」は、 近年流行りのスピリチュアル系の授業にもかかわらず 毎回受講生がゼロだ。 その理由は講義時間の長さにある。 夕方6時に始まり、翌日の朝6時まで・・・休憩なしの

じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・「着信」  あっという間に読める、超ショート怪談。

あっという間に読める、超ショート怪談。「着信」でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。 「着信」 そいつから掛かってくる電話はすぐわかる。 何故だか分かるか? ベル音の設定?  着信画面? それとも直感?  残念ながら、みんなハズレだね。 そいつから掛かってくると、いつも・・・ 呼び出し音と一緒に、 何人もの笑い声が、けたたましく部屋中に響くのさ。              おわり #朗読 #怪談 #伝説 #恐

じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・ 「朝の会話」あっという間に読める、超ショート怪談。

あっという間に読める、超ショート怪談。何気ない朝の一コマなのに気が付くと・・・。 よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。 〇「朝の会話」 俺は最近、毎朝イライラしている。 「今日も遅くなるの? 早く帰ってきてね」 毎朝毎朝、同じように『早く帰れ』『早く帰れ』って、 こっちにだって、付き合いとか残業とか色々あるんだよ。 ああ。もううんざりだ。 出勤しようとすると話しかけてくるのも、 人形のくせに髪が伸び続けるのも!     

じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・「隣の人」あっという間に読める怪談

あっという間に読める、超ショート怪談。「隣の人」隣人との会話が思わぬ恐怖に導く。よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。あなたのすぐ隣にも恐ろしいものは隠れています。 「隣の人」 窓を開けたら隣の奥さんがベランダで洗濯物を干していた。 「おはようございます」と挨拶したら いつものように笑顔でこちらを振り向き目が合った。 その途端、隣の奥さんは、 恐怖に顔を引きつらせてカーテンを閉じた。 おれが呆然としていると、 奥さんは、子供を抱き

じっくりと言葉の向こう側を考えると。「呪いの人形」

あっという間に読める、超ショートショート怪談。でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。 何度捨てても帰ってくる呪いの人形が、 彼女と喧嘩した夜、帰って来なかった。 翌朝、彼女が・・・            おわり #朗読 #怪談 #伝説 #恐怖 #妖怪 #不思議 #小説 #可愛い #ショートショート #秘密 #マンガ #コミックス #人形 #彼女 #呪いの人形 #呪い #夜 #スキしてみて #怖い

「炬燵」 あっという間に読める、超ショートショート。でもじっくりと言葉の向こう側を考えると・・・

あっという間に読める、超ショートショート。でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。今回は単純な引き算のお話。 「炬燵(こたつ)」 男女4人で鍋パーティ。 炬燵の中で、こっそり朝まで手を繋ぎ、互いに愛を確かめ合った・・・ ・・・私の彼氏を除いて。                 おわり #朗読 #怪談 #伝説 #恐怖 #こたつ #不思議 #小説 #可愛い #ショートショート #秘密 #マンガ #コミックス #友人 #彼氏 #四