異文化交流とは自文化の良さを再発見すると言う事、そして新たな視点と寛容さを身に着けると言う事

コロナが明けたら何をしよう? そういう楽しみを作るコンセプトでTriArtというイベントを現在企画、運営中です。このTriArtの5月の公演のため、俳人の木割大雄先生とお話をさせていただきました。

ご自宅へお伺いし、TriArtでやりたい「コロナ明けをいつ明けるのかと言う不安を抱えたまま待つのではなく、終わった後の楽しみを作って明けを前向きに待つため、趣味や文化活動の幅を広げるきっかけづくりをやりたい」というお話をさせてもらいました際に、沖縄の話を中心にそもそも文化とは何だろうと言うお話をしていただきました。


基本的には食べ物

まず基本的には食べ物だと思うとの事で、一例としてはリンゴは身体を温めるので寒い地方では好まれ、マンゴーは身体を冷やすので暖かい地方で好まれる。そう言う観点からスタートしました。

そして、沖縄の人が本州に来ると最初に驚くことは枯れ木。枯れ木がわざわざ人通りに飾られていることに驚きを感じるそうです。本州で生活していると枯れ木があるのが当たり前なので違和感を感じる事もありません。異文化に触れると言う事はそういう別な視点を得ると言う事でもあると。

解りやすい例としては沖縄ではカレンダーの1月に桜の写真が出ます。これは1月に桜が咲くからで、沖縄の人は一月と言えば桜をイメージすると。逆に沖縄では華道があまり盛んではないので、華の催し物を現地の植物で開催されたとのことです。

言い換えるなら、これは本州では植物は枯れるからこそ綺麗な姿を生ける華道が盛んになり、沖縄ではいつでも花が咲いているのでわざわざ生け花にする必要もなかったため華道は発展しなかったと言う事でした。


異文化に触れると言う事は、新たな視点を得る事


異文化に触れると言う事は、新たな視点を得る事で、そして、新たな視点を得るからこそ自文化の良い所を再発見できると言う事でもあります。さらに異文化の視点で見るからこそ異なる考え方も作れるし柔軟な発想も生まれます。

小学生を相手に俳句をお教えされているのですが、子供に俳句を教えていると子供を通して文化が見えるとも仰っていました。興味深かったのは、2世帯で済む家の子と核家族とでは大きな違いがあると言うお話で、2世帯、つまりおじいちゃんおばあちゃんと暮らす子の方が優しいそうです。

これを聞いた時に自分の中でふと思ったのは、これも上記の異文化に触れているからではないかと、そう感じたところでして。子供は異文化、親も異文化、祖父母もやはり異文化です。子は親の文化と祖父母の文化2つを見る事で柔軟な視点を自然と学び、その結果として寛容さを身に着けているのではないかなとも思いました。

分断の時代に思う事

今、アメリカでも顕著ですが分断が強く表面上に現れるようになってきています。主にネットで分断は広がっているように感じるのですが、逆にこれはネットでは体感が無い為に異文化に触れる機会が無く、自文化の視点のみで判断してしまうがために寛容さを得る機会を失っているのではないかと、そう強く感じています。

お話を通してなおの事、異文化交流、あるいは異文化に触れる機会作りのための興行の大切さを痛感しました。

5月の内容は今から煮詰めていくところではありますが、近いうちにまたご案内できると思いますのでご来場、もしくはネット配信のご視聴を楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。

第一回は3/27に開催予定です。


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