ライブの配信に関する懸念事項

先日いくつか実際にライブ配信された物を確認しましたが、おおよそ考えていた通りの内容でしたので、このまま進むとライブ離れは進むように思います。4月のツイートですが懸念事項が的中しそうなのでまとめておきます。


4月のツイートまとめ

という様なツイートをしました。どうも当たりそうな予感です。

問題点

生放送であれば問題は無いのですが、後日確認できる形式の物については各ライブハウスさんも提供するバンドさんも踏みとどまって考えてもらいたいです。

生放送と後日配信、暫定的にアーカイブ配信と呼称しますがサービス内容としてこの二つは全く意味の異なる性質を持っており、求められる内容が異なる、と言う点をまず押さえてもらいたいです。

生放送は、その時ライブに行きたいけれどもコロナ感染の事情を踏まえた上で我慢した方向けに、来場の代替品として提供されるものです。ですから、1カメ固定でも座席から見ればそんなものなので絵面としては問題ありません。音響やその場にいたであろう知人とのコミュニケーションなどには大きな隔たりがありますが、その場限りのリアルタイムの体験の提供という意味では意義がありますし価値もあると思います。

一方アーカイブ配信ですが、いつでも見られる動画、スキップも巻き戻しも出来る動画の配信は映像作品としての要素を求められます。1カメ固定アングルによる映像が、映像作品として成立するかというと大きな疑問が残ります。また、1バンドあたり30分の時間を費やすか、5バンドトータルで2時間半の時間を使うかというとまず使いません。

一番重要なポイントですが、無料提供の場合それらは宣材として見られることになります。PVです。配信されている映像の内容はバンド側がライブハウスから提供してもらうほぼ確認用に過ぎないような映像に、PVとしての価値が有るかどうか。そのPVを見た人が実際にライブを見たいと思うかどうか。そういう目線でまず判断をしてもらいたいと思います。

フラットな目線で見れば、PVとしての価値はないという結論に至ると思いますし、そもそも映像作品として商品的な価値は無い、という事実は各バンドさんは痛いほど理解しているはずです。が、それをPVとして提供し公開してしまう所に娯楽提供というサービス業としては違和感しか感じません。

普段ライブに行かない人が配信を見たときに音響のミックスも、画像からの迫力も無いような映像から「ライブってこんなしょうもないんだ」と思われたら次には繋がりませんし、全体的に後退の一歩を取る結果に結びつかないかと危惧しています。

せめて独自にもう一つカメラを用意するか、編集を入れる必要が有るように思います。音楽番組としての構成が必要でしょうし、5バンドなら10分が正直限度だと思います。それ以上は見るのに気合が要ります。

率直な感想としては映像作品として使い物にならないものをアーカイブ配信してしまう時点でプロ意識の欠如が強く感じられますし、それが全体的な傾向として見られる所については非常に悲しく思います。

主催イベント



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