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自己PRらしきもの

就活のとき、「あなたは何のNo.1ですか?」
っていう質問をされた事がある。

は?

いやいやいや、別に何の特技もない普通の一般人ですけど、何故さも当たり前かのように全員が1番になった経験があると思ってるんだよ、SMAPに元々特別なオンリーワンだと習わなかったのか???

ていうかまず自己PRがマジで嫌いだった。
本当に私が得意なことは、一般販売のチケットを勝ち取ることだったり、無限にチョコレートを食べ続けられることとかなのに。そんなこと言ったら、それこそ「は?」ですよ。だからうっすーい話を盛りに盛って、さも素晴らしい人間かのように話すんですけどね。

こんなキレ散らかしているけど、今日noteを書いたのは私も何かのNo.1になれたとかいう話ではなくて、ただ私って幸せだよな〜と感じた日記。でもこの幸せって、多分私の強みなんだと思って、自己PRみたいなものだと思った。



嫌味ではなく、私の家はそこそこ良い家庭だと思う。圧倒的な金持ちではないにしても、そこそこ。
大学も通えたし習い事も幾つか出来たしハーゲンダッツも買えた。ただしセール時のみ。周りの大人は皆会社員でしっかり働いてしっかり結婚している典型的な「正社員が正義」の家庭だった故、フリーターになったら人生が終わると思ってた。が、齢23歳にして職を失った私は、願ってもないフリーター生活を送ることになった。


フリーターになって1番に、職探しに迷った。学生時代に5年以上勤めたアルバイト先は、知らない社員が入っていて連絡すら返ってこなかった。恩知らずのクソが。
このままじゃヤベー!と思ってとにかく知り合いのツテ、短期バイトサイト、そして隙間バイトアプリを駆使してなんとかこの2ヶ月を乗り切った。
とにかく色んなバイトをした。書くのはその一部。


とりあえず仕事を持ってそうな知り合いに連絡したら、SNS運用とか資料作成とかの仕事を貰えた。殆ど連絡してなかった私なのに、定期的に仕事を振ってもらえてマジでありがとうございます...の気持ち。

短期バイトサイトで見つけたイベント警備の案件は、交通整備とかのガチ警備だった。求人詐欺だろって面接中に心の中で叫びまくったなぁ...
制服は真っ黄色で、今まで着たどんな服よりダサかった。本気で女のプライドを捨てた。でも周りはおじさんおばさんばっかりで皆んなに可愛がってもらえたし、なにより仕事が楽だった。駐車場のおじさんは会う度お菓子をくれたし、お母さんと同い年くらいのおばさんは娘みたいに可愛がってくれた。親戚が増えたみたいで毎回楽しかったな。

単発の居酒屋のバイトでは出会って1時間のおじさんにギターを貸してもらった。ELLEGARDENが好きだと言ったら明らかにテンションが上がって、「君も音楽をやるべきだ」って気づいたらLINEを交換していた。エルレって言ったあの時のおじさんの顔、めっちゃ輝いてて「これが世代なのか」ってなんか嬉しくなった。バンドをやっていた時は高田メタルにLINEを教えてもらったらしい(マジかよ)。因みに借してもらったギターは練習してるけど一生弾ける気がしない。

何回か近くのホテルでウェイターのバイトもした。
大人数で働くなかで、同い年の女の子が正社員で働いていた。姉がホテルに入社して毎日辛過ぎて病んでいたのを見ていたから、同年代の子が正社員で働いているのがすごく心配になった。実際見ているだけでも上司は厳しそうだったし、5時間のバイトでも疲れ果てるくらい重労働だった。
それでも彼女が「正直マジで辛いけど、もうちょっと頑張ってみたいんだ」「私には接客業しかないから」って言いながらグラスを拭いていた姿が、めちゃくちゃカッコよかった。

やったことない仕事といえば!と思ってガルバの体入も行った。面接では彼氏の有無や一人暮らしか否かまで、普通のバイトじゃ絶対聞かれないような所まで聞かれた。これが夜職か〜の感動でずっとドキドキしてたけど、あり得ない短さのスカートを履いてボーイの人の説明を聞いている時が1番恥ずかしかった。一緒に働いた女の子は年下の就活生で、「絶対に昼職で稼ぎたい」という意志が強い子だった。
「金銭感覚が狂う程稼げている訳じゃないけど、これからの人生で普通に生きていく感覚だけは絶対持っておかなきゃいけないと思うの」
夜職の終わってるツイートがTLに流れてまくっているこの世の中で、普通で居続けるために頑張っている人がいて、それがこんなに難しい事なんだって改めて感じてしまった。

バイト感覚で、友達の映像作品にも出た。
私は出演してちょっと喋るだけだったけど、カメラで撮られるなんて初めてだったからちょっとテンション上がった。沢山の人が全員でゼロイチで何かを作り上げることとか、それにこだわる事ができる環境っていうのはそう簡単にできるものじゃないし、そこに関わる事ができるのはすごく幸せなことだなと勝手に考えていた。でも何より、一緒に机を並べて授業を受けていた友達が、セットを作って人に説明して撮影するクリエイターになっているのを見て、なんだかグッと来てしまった。



今書いた所以外にも、たくさんバイトしてたくさんの人に会った。多分人生で1番初対面の人に会った期間だ。

今まで普通に生きてきただけでは出会えなかった人との縁を目の前にして感じたのは、私には多分
「素敵な人を惹き寄せる力」があるんだと思う。
優しいだけの人ではなくて、信念みたいなのを持っている人とか、人に与えるギブ精神が強い人が多い気がする。同い年のホテルマンの子も、ガルバの女の子も、友達のカメラマンも、皆何かに向かって頑張っていたし、警備バイトの人もギターをくれたおじさんも、こんな私に色んなことを教えてくれた。

考えてみればいつだって私は人に恵まれて生きてきた。家族とか友達は勿論なんだけど、今回出会えた人達も全員漏れなくかっこいい人生を送ってるなー!って思うし、出会えてよかったって心から思える人達。
私は今までの人生で「私、運持ってる!」って思った事はないけど、「こんな人に出会えるなんて、私って超ラッキー!」って思った事は数えきれないほどある。私の周りにこんなにかっこよくて素敵な人達が沢山いるんだから、これはもう私の強みでしょ。

友達のことを他人の私が自慢するのはダサいけど、自慢せずにはいられないくらいカッコイイ人達なんだよ。きっと私は人に恵まれるスーパーラッキーガール。
だから、最初の質問の答えは「素敵な人を惹き寄せるNo.1」です。ちゃんと書くとダサ過ぎてオモロイ。けどコレ、めっちゃ幸せ者じゃない?

多分、改めて時間をかけて人と関わらないとこの事には気づけなかった気がする。この気づきは、この期間があってこそだよ。
フリーターになったら人生が終わる、なんて思っていた半年前からしたら、大分私は成長できたんじゃないかな。この機会があってこんな素敵なことに気づけたんだから、きっとこれからも私は素敵な人達に恵まれて強く生きていけると思う。

だいすきな人達、いつもありがとうね


あ、カバー画像は警備バイト中に見つけた猫です
可愛いね

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