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【読書】荻原浩 の 海の見える理髪店 を読む

海の見える理髪店
荻原浩
2016年3月発行

涙を流せた
良い
父が息子と話をする
ずっと離れていた息子が、知らずに父の理髪店にやってきた
父はわかったのだろう
有名俳優やら大物政治家が予約して行く理髪店だ
当然この客も氏名、連絡先などを伝えて予約をした
客の男の方は全く知らなかった
やけに饒舌に店主は客に話をする
とにかく評判が良い理髪店なのだ
それも都心からかなり離れたバスしか通らないような不便な海沿いにポツンとある店だ
父は息子に伝えたいことがたくさんあるはずだが、言葉にできることはわずかなものだ
想いは溢れんばりに満ちているはずだ
言葉より想いが客に伝わる
こんな場面を見せられたら、涙が溢れてしまう
いけない いけない 気持ちが乱れる
泣いたら怒りや感情まで溢れてきてしまう 
叫んでしまいそうなくらいだ
確かに いろいろなことが あった
落ち着け 落ち着こう
涙は流れるままでもかまわない
読んで良かったとしみじみ酒でも味わおう

この他
◆いつか来た道
◆遠くから来た手紙
◆空は今日もスカイ
◆時のない時計
◆成人式
と、6編の短編集

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