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【妻に捧げる読書note】「福」に憑かれた男(by 喜多川泰)

妹に薦められて読んだが、とても読みやすく、心に残る本だった。

要点

  • 多くの人間は、福の神が幸せそのものを運んでくれると勘違いしている。でも、幸せとはあくまでもその人自身が手に入れるもの。自分でできることなのに、人にやってもらおうって考えでは幸せになることなんてできない。

  • 福の神は試練を連れてくる。今の状態をどうしても変えなければいけない出来事を起こすことが、人間を成長させる第1歩だからだ。

  • 福の神が憑くことができる人の条件

    • 人知れずいいことを繰り返し、その量が一定値を超えた人

    • 他人の成功を心から応援、祝福し、その量が一定値を超えた人

    • すべての人を愛することができる人

    • これらの人は、どんな経験も、なりたい自分になるための道具として使うことができる。そういう人は最終的に自分の人生を手に入れることができる。

  • 人間は福の神の想像を超えて、ほんの一瞬で成長できる存在である。

  • 「少なくとも私は今のお前さんよりも過酷な状況を何度も経験してきたが、今思えば、あの時にそういう過酷な状況がなければ、今私が手にしているすべての成功は手に入らなかったということが自分でもわかっておる。だから、自分の状況を変えなければならない事態が起こるたびに、『今よりももっと素晴らしい人生を手に入れるためには、今の場所にとどまっていてはダメだぞ』と誰かが教えてくれていると思うようになった」

  • 「人はどうして本屋に来るかわかるかい?自分の内面を磨きたいからだ。心の掃除をしたいんじゃよ。心のどこかにつっかえているものがあるからこそ本屋に来るんじゃ。本を読むと自分の中にある何かが変わる。本は薬以上に多くの病を治してくれる。」

  • 「目の前のお客さんが払ってくれるお金に興味を持つのではなく、目の前の人そのものに、その人の人生に興味を持たなきゃだめだよ。お客さんはお金を運んでくれる機械じゃない。お客さんを一人の親友・家族としてみることができれば、そして、名前で呼び合い、感情を分かち合うことができれば、その親友・家族がきっと大きな幸せを運んできてくれる。」

  • 人間が一番成長できる瞬間は、人と出会うとき。大切なことは、どんな時でも行動する勇気を与えてくれる人と出会うこと。「勇気をなくすものは、すべてをなくす」すべての成功者が共通して感じている教訓。だからこそ、挑戦する勇気をどんどん与えてくれる人との出会いを大切にしなければならない。

  • 受け取る準備が整っていない人に対して、数多くの成功体験を経験させるのは、福の神のやることではない。貧乏神がよく使う破滅へのプロセス。

  • 幸せとは未来を予想する力だ:状況とは自らが工夫して作っていくものであり、幸せとか成功というのは、それを手にしたときに訪れるのではなく、その工夫を楽しんでいるときに「感じる」ことのできるもの。

  • 何かに対して、「手に入れば幸せなのに」と思って生きているものは、実際にそれが自分の人生に必要か否かを考えているのではなく、それを持っている他人を見てうらやましいと思っているだけ。つまり、他人と比べてたくさん持っていれば幸せな気がしている。ところが、それを手に入れたところで、周りを見てみるともっと多くのものを、もっと素晴らしいものを手に入れた生活をしている人はいくらでもいる。だから、他人と比較して幸せを感じようとする人はいつまで経っても幸せをかんじることはできない。

  • 「僕が考えなければならないのは、どうやって成功するかではない。どうして成功しなければならないかだ。仕事だって同じだ。どうやってお金を儲けるかではない。どうしてお金を儲けなければならないのかだ。」

  • 人間が抱く夢には達成すればするほど不安に駆られたり、苦しくなったり、押しつぶされそうになる夢と、達成すればするほど幸せになる夢とがある。

    • 達成されればされるほど不安になる夢=本当の夢を実現するための手段でしかないもの:お金をたくさん稼ぐ、会社を作る、など

    • 達成すればするほど幸せになる夢=その人が生きる使命(感):本人を幸せにするものであり、その人にかかわるすべての人を幸せにするものであり、なおかつ世の中を幸せにするものであればその使命は正しい

  • 行動のないところに成功も失敗もない。行動の結果、手に入れるものは、失敗でもなければ思考でもない。それは、自分の人生を素晴らしいものにするためにどうしても必要だった経験なんだ。

  • 感情を伝えられた人の起こす行動は、また別の人に同じ感情を伝え、同じ行動を起こさせる原動力となり、連鎖していく。結果、同じ感情をもとにした行動が自分のもとに帰ってくるのは当然のこと。すべて自分から発せられるものは、必ず自分のもとに返ってくる。

  • 思ったような結果が得られなかったとしても、自分の使命に向かって前進する生き方を続けることができる人でなければ、その使命を全うする生き方なんてできるはずがない。

響いた内容

福の神目線で、一人の青年の成長を見守る、というストーリー。福の神は試練を与えて成長させる存在だというのが心に響いた。

こんな人に読んでほしい

福の神に憑いてほしい人。


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