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チーム生産性向上の5つの柱~プロジェクトアリストテレス~

2012年、Googleは「プロジェクトアリストテレス」という調査を行いました。
これは、生産性が高いチームの共通点を発見するプロジェクトで、当時あらゆる業界の企業から注目を浴びたそうです。
プロジェクトの目的は、生産性の高い効果的なチームの条件を調査すること。古代ギリシャの哲学者・アリストテレスの言葉、「全体は部分の総和に勝る」にちなんで、「Project Aristotle」と名付けられました。
一見、優秀なメンバーが集まったチームが一番生産性が高いと思いますよね?でも、結果は意外なもので、最も重要なのは「チームがどのように協力しているか」であることが分かりました。
そして、Googleはチーム生産性向上の5つの柱を導き出しました。
1)心理的安全性
メンバーに「自分は分からない」「自分はできない」「自分は邪魔かも」といったネガティブな印象を与えるような行動をしてしまっても、「このチームなら大丈夫だ」「ここにいて大丈夫だ」と信じられるメンタル状況を意味します。
自分の過ちを素直に認めたり、気軽に質問をしたり、積極的にアイデアを提案したりできるということです。
「誰も自分を馬鹿にしない」と信じあえるチームですね。

2)信頼性
お互いに信頼しあっているチームのメンバーは、各自の仕事をハイクオリティかつ時間内に仕上げる傾向があるそうです。
互いを信じあえるチームで働くことで、自らの仕事に責任感や自信を持てるようになるということですね。

3)構造と明瞭さ
「仕事で求められていること」「仕事を遂行するためのプロセス」「メンバーの働きによる成果」を明瞭にし、各メンバーがその構造を理解している必要があります。
個人やチームの目標は、モチベーションを維持できて、なおかつ達成可能なレベルでなければなりません。

4)仕事の意味
「仕事」と「仕事の成果」に対して目的意識を持たせる必要があります。
仕事の意味とは、「お金のため」「家族を支えるため」「チームの成功のため」「自己表現のため」など、人それぞれですが、仕事中のやりがいだけでなく、働きに応じて得られる成果も重要です。
メンバー全員が自分の仕事に意味を見出すことができれば、仕事に対するモチベーションも継続して保つことができます。

5)インパクト
「自分の仕事には意義がある」とメンバーが思えるかどうかが重要です。
自分の仕事がチームに貢献できている、社会に対して良い変化をもたらすと思えることが大切です。

こうして見てみると、メンバーそれぞれの能力は、チームの生産性に全く関係ないとすら言えます。
ロボット同士がチームを組むわけではなく、生身の人間が組織するチーム。だからこそ心理的要素が大きく関係するのだと思います。

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