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ほっこり保育日記:噛んじゃった女の子

1月27日の保育日記で、「こどもたちの成長を喜ぶ保育士の姿」を綴った後、クリエーターのかいとさんの記事「子供の成長を喜べない親」を拝読しました。
いたずらや、乱暴な振る舞い、嘘など、親が困るような行為については、その成長を喜べない、と言う内容です。
その理由として、「自分にとって都合のいい思考や行動をする子供であって欲しい。周囲からちゃんと子供を教育している親だと感心される道徳的な子供であって欲しいという親の自分勝手な欲求を満たそうとしているにすぎません。」とありました。

この文章の「親」の部分を「保育士」に置き換えて、考えてみました。

お散歩で公園に行った時のことです。
さあ、そろそろ園に戻ろうかと準備をしている頃、大きな泣き声がしました。他のこどもたちを集めてバギーのところへ戻ると、泣いていたのはおーくん。
いつも明るいあーちゃんが、おっとり屋さんのおーくんを腕を噛んだとのこと。すぐに園に戻り、看護師の先生に診てもらうと「受診しなくちゃいけないね」

どこの園でもある光景かもしれません。
ただ、初心者保育士としては、少し違和感を感じることがありました。

「受診」って?小児科のお医者さん、何か処置をしてくれるのでしょうか?
園に戻ったころには、おーくんはもう泣き止み落ち着いていて、その腕には、小さな青い傷ができていました。
病院に連れて行かないと、保護者にいろいろ言われるから?

また、その出来事に先生方がざわざわしている様子にも、違和感。
「あーちゃん、こわいよ」なんて言う先生もいました。
噛んじゃったあーちゃんは、どんな気持ちだったかな?
「お友達を噛んだこと」その行為自体はよくなかったかもしれないけれど、あーちゃん自身が悪いわけではないのにな。

0歳、1歳のこどもたちは、言葉での意思伝達はまだ上手にできません。
だからと言って、自分の気持ちや考えがないわけではなく、表現方法が大人とは異なります。

いやだな、って気持ちが「噛む」「たたく」といった乱暴な振る舞いになってしまったとしたら、それをまず受け止めてあげたいな、と思います。
なんで噛んだり、たたいたりしたのかな?そして、通訳さんみたいに、その気持ちをお互いに相手に伝えるお手伝いをして、「ごめんね」「いいよ」で仲直りできれば、めでたしめでたし。

「ごめんね」「いいよ」が繰り返されても、いいじゃないですか?
そういう経験を見守ったり、お手伝いするのが保育士の役割で、「周囲からちゃんと子供を教育している保育士だと感心される」ためではないはずです。

そうは言っても、理想ですよね。
実践できるかどうか、自信はありません。でも、やってみたい。
ひとりの親としても、こどもの成長について考えるきっかけになりました。
かいとさん、ありがとうございます。









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