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中学受験算数の「ニュートン算」って知ってる?の話

中学受験のホラー小説であるこれ

すべてあなたのためだから (小学館文庫)

非常に取材不足で、中学受験の専門家としては????が多く出てくる小説ですが、エンターテイメントとしては面白いかもしれません。

この中に、恐ろしい発言が出てきます。
母がこういう判断をします。

「中学受験で一番の難問とされている、ニュートン算にも取りかからせましょう」

とても気になってX(旧Twitter)のアンケートを使ってみんながどう思っているのか知れべてみました。

1.Xでの調査結果と考察

これはサンプル数が少ないのであくまで参考になりますが、

「ニュートン算って難しい?」って言う問いに対して、

  • ニュートン算を知らないー28%

  • 簡単ー20%

  • 普通ー28%

  • 難しいー24%

となりました。

小学4,5年生、中学受験が初めての御家庭のほとんどがニュートン算を知らないのではないかと思います。どの業界でも長くいると自分の感覚と一般の方の感覚がずれてくる。

予想としては、

  • ニュートン算を知らないー10%

  • 簡単ー10%

  • 普通ー20%

  • 難しいー60%

くらいだと思っていました。

感覚値だと、算数の四谷大塚偏差値45以下の子たちは単純なニュートン算でも知っておく基本的事項・手続きが多いので難しいのだと思っています。

逆に、算数の四谷大塚偏差値60以上だとかなり決まりきった問題がほとんどなので簡単な問題になるのだと思います。

2.ニュートン算の実際の難易度

単元としての難易度は、仕事算の応用になるので「普通」となるでしょう。

具体的にいうとこれが「ニュートン算」です。

ある牧場で、牛を9頭放牧すると12日で草を食べつくします。また、8頭放牧すると16日で草を食べつくします。うしを13頭放牧すると、何日で草を食べつくしますか。ただし、草は毎日一定の割合でのびるものとします。

4つの数字が大切になってきます。

  1. もともとの量ー牛が放牧される前の草の量

  2. 処理する量ー9頭の牛が12で草を食べる量、8頭の牛が16日で食べる量

  3. 増える量ー1日に生える草の量

  4. 減る量ー1日に牛が処理する量-1日に生える草の量

仕事算に増える量が加わるので、「処理する量」と「減る量」が分からなくなるから難しいと感じる受験生がほとんどです。

大人のための「中学受験算数」: 問題解決力を最速で身につける (NHK出版新書 701)

こういうの読んどくと、子どもの気持ちが分かるかもしれません。

3.まとめ

中学受験の常識は非中学受験生の常識とは大きくかけ離れている。

どんな、単元の問題も難しくしようと思えば限りなく難しくできます。
ただ、ニュートン算は単元としては覚えてしまえばいい部分が多く特別難しいとはいえません。

しかし、中堅校主体に出題されていた「ニュートン算」をかなり応用させた問題が、

2021年武蔵(ちょいムズ)
2024年栄光(かなり面倒くさい)
で出題されていました。

少なくとも「ニュートン算」は難しくないので、教科書レベルは簡単だと思えるようにしておきましょう。

4.おまけ

灘で出題されそうな計算問題

2025=45×45
225=15×15

2025=1×1×1+2×2×2+3×3×3+4×4×4+5×5×5+6×6×6+7×7×7+8×8×8+9×9×9

※後期に向けて若干名の生徒を募集しています。

※個別コンサル(スポット授業)も積極的に受け入れています。

https://ikyena.jp/

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