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かわいい君の好きな方へ

私にはお付き合いしてから、約1年半が経っただいすきな人がいる。毎日が夢を見ている感覚で、明日が来るのが楽しみな恋愛をしていた。
音楽の趣味が合って、出会った時から意気投合してた貴方。告白をしてくれた時に“必ず幸せにするから”と恥ずかしそうに伝えてくれた愛おしいひと。私は大した恋愛経験が無く、こんなにも大切にしてくれると意気込んでくれる人は初めてだった。付き合ってからは、2人だけの世界が日に日に作られていった。

すべての部屋に思い出があるくらい沢山行った最寄りのカラオケ。帰り道必ず送ってくれた後に寄る誰もいない公園のベンチの定位置。寝不足になっても良いと、夜中まで通話する日々。イベントの度に互いを喜ばせようとはりきって、その度にこんなに幸せでいいのかなって話したこと。旅行の時に旅のしおりをいっしょに作った時間。将来のことを考える時、ずっと隣で見ていて欲しいと思うのは私だと伝えてくれた時のこと。
なんだか惚気話みたいになっちゃった。笑
気がついたら、私の世界には場所も時間も思い出も全てが君で埋めつくされてた。何があっても、1番に思い浮かぶ私の一部になっていた。


ずっとこんな感じなんだろうな〜って思っていた。別れ話をされている最中でさえも、これは一時的な感情だよ、またすぐに戻ってくると信じてた。私にとっては本当に突然で、いつも通り遊んだ帰り道に君は泣き出した。1度も泣いた顔を見たことがなかったから、怖かった。淡々と別れた方が良い理由を連ね始めた。私は泣いて縋ることしかできなかった。正直、訳が分からなかった。今は1人になりたい、結婚を誰ともしたいと思わない、私のことが好きすぎて別れたい。だって。全く納得ができない。でも、我慢させていたということだけは分かった。私を幸せにすると言ったのに、それがいつの間にか重荷になっていたのかな。優しい君は私の事を考えすぎて、自分のことが分からなくなってしまっていたんだね。

でも、ごめんなさい。私別れ話を受け入れられない。だいすきな人が悩んで決めたことなのに、好き同士ならまだ一緒に居られるなんて安易なことを考えた。私が貴方の都合のいい人になれば、別れなくて済む。だから、私はどんな君でも付き合うことができると伝えた。会いたい時に会えなくても、寂しい時に甘えられなくても、他のカップルのようにデートが出来なくても、連絡が来なくても、付き合ってさえいればまた戻れると思った。こんな決断をさせた時点で、戻れないことくらい誰でも分かるのに。


それから約2ヶ月、まるで別れ話など無かったことになったみたいに君は私に接する。でも、そんな君のことが信じられなくなってしまった。それがとてつもなく辛い。明日があんなに楽しみだったのに、今は別れてしまう未来ばかり考えて、冷めようと必死だ。周りの人にこの話をすると、都合が良い女になるくらいなら、別れなさいと言われる。そんなの自分が1番に分かっているけど、   私は自分の心に限界が来るまでは、“かわいい君の好きな方へ”流されていこうかな。  

みたいなこと/yonige
の歌詞がそっくりそのまま私の気持ちなので、引用しました。笑

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