EXILE 3rdアルバム「EXILE ENTERTAINMENT」(2003)レビュー

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●EXILE流ENTERTAINMENT、ここに極まる!

1st、2ndとポップ化を押し進めてきたEXILEだが3rdでついにJ-POPとしての完成度は極まった感がある。約半分が既発シングル曲だったり、マニアックな曲はとことんマニアックだったりとトータル、アルバムとしての完成度は微妙なところだが、タイトルのEXILEエンターテイメントが示す通り非常にエンタメ性の高い楽曲が並んでいるぞ。ほぼベストのようなものなのでEXILE初心者にもお薦めだ。しかしこの曲数で前作からわずか10か月とは恐ろしいぞ。ハードスケジュール過ぎる。本気で売る時のエイベックスは怖い!

●気になった曲、布教したい曲の感想

03 Together
R&B系ポジティブミディアムナンバー。ブレイクのきっかけとなったドラマ主題歌のヒット曲。自分はこの曲でEXILEを知ったが、とにかくメロディーが良くて感動した記憶がある。今改めて聴くとちょっとノスタルジックというか、憂いのあるメロディーで且つ爽やかというかなり絶妙なバランスの曲だな。Cメロはガッツリ歌謡曲で哀愁があるが、メリハリが効いててヒット曲のオーラ全開だぞ。現在のパリピなEXILEしか知らん人からしたらこういう曲調でチャートに食い込んでたのが意外だろうな。

04 Believe
R&B系ミディアムナンバー。過去に無かったくらい分かりやすくJ-POPなメロディーだな。間奏とアウトロの泣きのギターソロもいかにもなJ-POPで笑ってしまう程だが良いな。アレンジは上品な感じで安っぽさは無い。そしてこの適度な切なさと爽やかさよ!倖田來未といいこの時期のavexはR&B風味の良質J-POPを量産してたな。良い時代だった。

05 Time
R&B系ミディアムバラード。EXILEの所謂セツナ系のナンバーだ。イントロのシンセピアノ音が安っぽくも印象的だ。雰囲気はコテコテのバラードだがメロディーは意外と聴いたこと無い感じで凝ってるな。こういうのをちゃんと歌えるのは本当に上手い人って感じがするな。誤魔化しが効かないストレートな曲。

06 ki・zu・na
シリアスハード系のR&Bダンサブルナンバー。結構デジタルなアレンジだが安っぽさは無い。過去作にもこっち系はあったが、これはメロディアスな分かなり聴きやすい印象だ。そしてやはりSHUNのパートがキレッキレだ(笑)。パワー系本当に得意だな。

07 BLUE ~云えずにいる~
メロディアスなオシャレ系R&Bミディアムナンバー。生音中心の音数少なめの隙間の多いアレンジでクールでオシャレだ。Aメロのエレピが大人っぽくてクソ上品で最高だ。CメロのSHUNパートはエモーショナルで胸に迫る!歌詞は結構しょうもない(笑)。

10 O'ver
EXILEでは珍しい三拍子のバラード。
起承転結の展開が分かりやすいメロディーだ。Aメロはノスタルジックに始まり、Bメロでは劇的に雰囲気が変化、サビではおもいっきり咽び泣く!これは究極にエモい、泣けてくる!普段は大人しいATSUSHIもこの曲では結構頑張るぞ!最後のハモりも鳥肌モノだ!

12 Unlimited
爽やかなR&B系ミディアムポップ曲。90年代後半から00年代前半にかけて流行った感じの典型的なエレクトリックファンクだ。ビートと低音を強調したダンサブルなアレンジと歌謡曲並みのメロディアスさでこれぞEXILEな一曲。ここまでJ-POPに寄せてもスタイリッシュさは忘れないのは流石。歌詞は前向きで自己啓発的だな。

14 Choo Choo TRAIN
有名ダンス&ボーカルユニット、ズーのヒット曲のカバー。中西圭三氏作曲のダンサブルでファンキーでメロディアスなナンバーだ。原曲はパワフルで迫力のあるアレンジだったが、EXILE版では割と音数控えめ且つ隙間を生かした大人っぽいクールなアレンジだ。今聴くと会社的にはもっと派手にしたかったのでは?と思う。しかし元ZOOのメンバー、HIRO氏の心境を考えるとエモい。これがまた流行ったのは嬉しかったろうな。熱い。

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