2023年11月の短歌
一枚上に着るのが当たり前になりつつある。
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[11月3日]
君と僕 見上げる空に祝福の紙吹雪舞う新しい日々
この世界にいらない人間かもと思っちゃうとき手をつないでよ
[11月7日]
聴かせてよ 今夜は爆弾低気圧 このやかましさに胸躍る
がむしゃらに書き殴った文字の傍にはインクで汚れたわたしの手
[11月10日]
金剛石の輝きは戦いの中で強く増していくばかり
あなたはわたしを指先ひとつで幸せにする魔法を知ってる
[11月13日]
絵本をめくるときみたいなわくわくで満ち溢れてる4分間
[11月15日]
暁の冴えた街から帰路に着くきみにいいねを押せないでいる
[11月20日]
いつかどこかで届くかもしれないラブレターを海に流している
黒猫との日々を夢みてる、叶わないきみの願いがせつなくて
今日のシフトの感じなら休んでも良かったんじゃないかなと思う
[11月22日]
伯母の自慢の絹たちが桐箪笥の奥から出番を待っている
[11月23日]
その歌と君が初めて出会ったときの話を今度聴かせてね
[11月28日]
『明日ふたりで話せませんか』何度も練習したし何とかなれ
そのふたりの4分間に幾度も助けてもらったわたしがいる
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