見出し画像

サンダーバードって今どうなってるの?

昨日の電車旅で思い出した。
ほどよく長い距離をぼんやり座って揺られていたい私にとって、大阪駅から金沢駅を結ぶサンダーバードは格好の旅行手段だった。

2018年から2022年にかけては年に2-3回乗っていたと思う。初めての旅こそ友人といっしょだったが、サンダーバードの利便性に気付いてからは思い立ったときにひとりで出かけることが多くなった。

仕事が忙しいとき、非日常に逃げ込みたくて日曜日に日帰り旅行をしたこともある。日本旅行で日帰り切符が10,000円せずに買えた時期があった。
それも何度使ったことか覚えていない。

金沢は主たる観光地がコンパクトにまとまっている。
観光バスが右回り、左回りと一周するのに30分くらいしかかからないのではないか。
思い出すだけでも、金沢駅から、近江町市場、めいてつエムザ、石川四高記念文化交流館、室生犀星記念館、にし茶屋街、金沢21世紀美術館、石川県立美術館、国立工芸館、歴史博物館、兼六園、金沢城、泉鏡花記念館、徳田秋聲記念館、ひがし茶屋街と訪ねていける。

1日周遊パスは観光バスのほかに路線バスにも乗ることができて、このルート内では移動手段に困ることがない。日帰りで金沢滞在が5時間程度だったとしても、海鮮丼を食べて博物館を2つほど周り、茶屋街や駅でカフェに寄りつつ買い物をするくらいの余裕がある。

金沢駅がまたすごい。
「百番街」という名前の名産品ショッピングモールが備わっていて、老舗の有名どころはほぼここに店を構えている。
モナカも醤油も落雁も金箔もお酒もお茶も何もかもが買えるし、デパ地下より広い。

ちょっと違うものがよければ駅の2階にスーパーがあり、お惣菜やお寿司、カジュアルなスナック菓子などが揃っている。「堅あげポテト白えび味」にハマりすぎたものの北陸限定であることに悲しみ、ここで1ダース買い込んで宅配をお願いしたこともある。
あと、お惣菜量り売りコーナーの「エビとブロッコリーのサラダ」も外せない。エビもブロッコリーもでかいのがゴロゴロしていて食べ応え抜群だ。

食も充実している。
金沢おでんや寿司は駅の中にいくつも店がある。多少並ぶ必要はあるかもしれないが、満足度は高い。食べたいものが期待のクオリティで提供される。電車だから、お酒を飲んだっていい。ひとりでも入りやすい店ばかりで助かる。

駅にいるだけでもやることが多い金沢。
サンダーバードの指定席(車両の端を取るとコンセントタップがある)を取って、琵琶湖の穏やかな水面を眺め、トンネルを抜ければ雪景色に驚くこともある片道3時間ほどの旅は、今年の3月から同じようにはできなくなった。

北陸新幹線の延伸か何かで、大阪と金沢は直通ではなくなってしまった。
1時間くらいで乗り換えがある。1時間、指定席を取って1時間となると、京阪のプレミアムシートくらいきれいでフカフカだと嬉しいけれど、やっぱり電車旅には物足りないと感じてしまう。

それに、何度もサンダーバードに乗った経験上、サンダーバードにトラブル遅延が多いことも気になる。普段なら発車が遅れたり途中で止まったって全然気にしないのだけれど、乗り換えがあるとなると途端に不安になる。

大阪から金沢、直通だから何度も行き来していたという面は間違いなくある。
次に行くとしたら、金沢そのものが目的になるときだ。まあそういう日も来ると思う。甘海老とか食べたいし。甘海老大好き。金沢のが一番好き。

そして、それに代わるほどよい電車旅について新しく開拓しなければならない。
日帰りができるようなところで、少なくとも2時間くらいは同じ電車に乗っていられるような旅。

ヘッダーにしているバスのフリー切符は2020年にデザインが変わってしまった。前の金箔っぽいのがギラギラしてて好きだったけど、いい思い出にしておく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?