真宗法語カレンダー 2023年10月 念仏というのは 私に現れた仏の行い
念仏というのは 私に現れた仏の行い
こんにちは。今月の真宗法語カレンダー、10月の法語「念仏というのは私に現れた仏の行い」ということばを味わっていきたいと思います。
お念仏とは、私の口から出たことばを通して「南無阿弥陀仏」と称えさせて頂いているものです。しかし決してわたくし自らが頑張って発しているものではありません。
日々、煩悩によって迷い、娑婆世界を彷徨いつづけているこのわたしの心に阿弥陀如来様が「私を浄土に迎え取らなければ仏とならないぞ」というご本願のおこころが届いたすがた、それがお念仏です。
昔のテレビ番組で『笑っていいとも』という番組がありました。そのフォーマットに合わせた言葉で考えますと、
『お浄土に行って仏と生まれるよう、ずっと願っておるから、その願いをそのままに聞いてくれるかな?』という阿弥陀如来様の願いに対して(タモリさんではない)
『いいとも!』とこの私がそのままにお聞かせ頂くのが南無阿弥陀仏のお念仏です。
でもこの私が『どういうこと?本当にそんな事思ってるの?まあ、いいとも!』と疑い出したら、自力のこころが入っているということです。全然『いいとも!』ではないのです。ですからそのまま聞くというのが難しいのがこの私です。
親鸞聖人のお書物の教行証文類の行巻のおことばで「しかるにこの行は大悲の願より出でたり」というお言葉があります。つまり、お念仏は仏様の大いなるお慈悲のおこころから出た行いです。
阿弥陀さまがこの私に対してずっと前から私の事を想い、はたらき続けてくださっているからこそ、お念仏がこのわたしからこぼれ出ているのです。
今後とも仏様からの想いに改めて感謝の思いから、お念仏申させていただきましょう。
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