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カーディオサウンドアップテクニックの基礎知識

前回にカーオーディオがなぜ音が良くないのかを基本的に書きました。今回は人の聴覚を利用する方法をピックアップします。

カーオーディオはホームオーディオと違って条件が悪いことを上げましたがホームオーディオでも条件が悪いと音も悪くなることがあります。

例えば、スピーカーを壁に近くする。聞くポイントが偏っている。スピーカーの周りに物を沢山置いてあるなどはスピーカーが自然に音が広がって伝わろうする事を妨げてしまいます。

これはカーオーディオでも同じ事が挙げれると思います。ではどうするのかと言うとスピーカーを自然に鳴らせるという事が最大のポインとなります。カーオーディオではスピーカーの取付位置が悪く、スピーカーが振動すると鉄板との共鳴により不要な音が共鳴した音がスピーカーと一緒に音となって悪くしてしまいます。これをキャンセルするにはドアの振動を抑える事が必要となります。カーオーディオの世界では一般的にはデッドニングと言われています。

さて、このデッドニングの事については別に説明するとして話を戻します。スピーカーが自然に鳴らす事についてもうひとつあります。カーオーディオでは人が聴くポイントが決まってしまう為にステレオの音場感が不自然になりやすいのですが、これはスピーカーと対話する距離が問題なのです。スピーカーがたくさんあったりするとそれぞれの音が人に到達する時間差が生まれます。このためにそれぞれのスピーカーの音が打ち消し合う現象が生まれます。このため、スピーカーがフラットな音を出していても人の耳に入る音は波を打った自然な音にならないのが問題なのです。

スピーカーを自然に聴く方法はないのでしょうか?。

カーオーディオではスピーカーが「近い」事が問題と上げました。なら、スピーカーを遠ざけることができればと思うでしょう。ある意味正解なのですが固定されているカーオーディオのスピーカーを遠ざけるというのは無理ですよね。

しかし、スピーカー交換であれば部分的に遠ざける事も可能です。それはツィーターです。低音から中音が出るドアスピーカーは移動はできませんが高域が出るツィーターなら場所は移動が可能です。カーオーディオではこのツィーターの設置する場所や向き、方向などが非常に重要なのです。

なぜツィーターが需要なのでしょうか。

それは、人の聴覚の錯覚を利用できるからなんです。人の聴覚というのは高い音域に対して存在感や方向感を感じることができます。逆に低い低音になればなるほど方向感を失います。又、高域の時間差などがあるとある方向から錯覚して聞こえる事もあります。人の耳は万能でないのですが音のバランスなどは感じる事ができます。

カーオーディオでは高域の出るスピーカー、ツィターがあることで音の存在感を高域側で感じる事ができます。但し、条件はあります。カーオーディオではドアにツィーターがあるとドアから方向感を感じてしまいますので同軸スピーカーはどちからというと不向きです。2ウエイスピーカー(ミッドバスとツィーターセット)であれば高域のある方向から音があるように聴くことができますが、音がミッドバスとツィーターの音が自然に繋がって一つのバランスを保てなければバラバラに聞こえてしまう欠点があります。ミッドバスとツィーターの繋がりが良く一体化した音で再現できていればツィターのあるほうへ音が聞こえるという人の錯覚を利用した音の再現が可能になります。

理屈は理解できたと思うのですがいろんな形のツィーターにはツィーターの特性があるので利用しやすい物もあれば使いにくい物も実際にはあります。ですのでそのツィーターの特性を理解した取付方が必要となります。

一般的にはドーム型ツィーターをよく見かけると思います。振動板が半球状の形をしている物ですが特性的に球場であるため、音場感は広く伝わろうとします。しかし、音場感が広くなるため周りの影響も受けやすい欠点もあります。ということはツィターの周辺から離す。ホームオーディオでも壁から離すことで音場感が自然になりやすいことは説明しましたよね。それと全く同じ原理なのです。又、鳴らす方向も大事です。

又、ツィーターというのは限られた帯域、高音だけに絞った用に作られていますから無理な鳴らし方はしてはいけません。帯域の制限は必ずあるので曽於範囲内で鳴らして、歪がない自然な鳴り方になるようにしなければなりません。これをきめているのがクロスオーバーネットワークです。

クロスオーバーネットワークはコイルやコンデンサーなどでフィルターを作ってミッドバスやツィターの繋がりを決めているとても重要な部分です。最近ではマルチチャンネルネットワーク構築、デジタルクロスネットワークもあります。

クロスオーバー周波数を自由に決めることができるマルチクロスオーバーネットワークには十分な注意が必要です。それはスピーカーのスペック、性能を超えた調整をしてはならない事です。スピーカーには必ず帯域制限があります。それを知らないで限界を超えた調整をすればスピーカーは破壊します。スピーカーがどのくらいの性能を持っているか知らないのであればマルチクロスオーバーはやめたほうがいいです。

マルチのクロスオーバー調整テクニックはそのうちに書こうと思いますのでまたの機会にします。

まとめ。

・カーオーディオは人の聴覚、高域を利用してステレオ感を出すことができるようにできる。

・ツィーターとミッドバスの音が自然に繋がっていないと不自然になる。

・同軸スピーカーはカーオーディオにあまり向いていない。

・スピーカーの周りが壁に近いと音が悪くなる。

以上です。音にはメカニズムがあるのでそれを知らないでただスピーカーを交換していると何も良いことが無いことがわかってもらえたでしょうか。

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次回をお楽しみに!。


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