【22年8月】 日本入国の検疫手続きをファストトラックで短縮する方法
世界的には“withコロナ“として、感染症の拡散防止をしながら、人の動きを止めずに経済活動を活性化させようと、ようやく2022年に入ってから、海外への旅行やビジネス渡航も増えてきました。
私たちも、中国への帰省日記として、「中国帰省での隔離日記」を日本語と中国語で紹介しています。渡航を検討されている人は、どんな準備が必要か、どんなところに隔離されるのか、など参考になると思いますので、ぜひご覧ください。
▶︎ ファストトラックとは
2022年2月7日に、厚生労働省より「ファストトラック」というシステムの導入が発表された。入国時に係員が人力でチェックしていたことを、スマホアプリ(MySOSアプリ)で入国前に事前登録し、検疫手続きのチェックを簡素化しようというものだ。これを使えば、入国にかかる時間を30分は短縮できる!
2022年7月8日からは、MySOS Webサイトが公開され、アプリをインストールしなくてもファストトラックを利用できるようになった!
MySOSアプリって何?
以前からあった、厚生労働省による「入国者健康居所確認アプリ」で、入国後の隔離期間中に、位置情報とビデオ通話機能を使って、健康管理をするために利用されていたスマホアプリになります。
これを活用して、空港での検疫手続きの事前登録をできるように機能改良されました。
ファストトラックはどの空港でも使える?
2022年8月時点でファストトラックでの運用を行なっているのは、下記の空港に限定されているようなので、自分の到着空港をよく確認しましょう!
羽田空港
成田国際空港
中部国際空港
関西国際空港
福岡空港
ファストトラックの準備はいつから?
海外から、スマホのアプリストア(AppStore・GooglePlay)を使うと、エラーが出てインストール出来ない場合がが多いので、できれば日本でアプリのインストールを終わらせておくのが良い。
ただし、今はMySOSのWebサイトが公開されたため、隔離が必要な国からの入国者以外はアプリのインストールは必要なし!
MySOSでの事前登録申請は日本到着(搭乗便到着予定日時)の 6時間前 には、完了させておかないと、入国時にファストトラックが利用できないので注意!MySOSの画面では、受付登録終了時間が表示されるから、時間切れにならないよう確認しましょう。
▶︎ ファストトラックの準備をしよう
日本から出発する前の準備
まずは、事前にMySOSアプリをインストールしておきましょう!
また、ワクチン接種証明書(3回完了)の写真を忘れないようにスマホに保存しておくとよいでしょう。
(旅行中の写真を整理するとき、間違えてゴミ箱に入れないで)
帰国5日前からの準備: PCR検査の病院検索
日本入国時に必要な検査証明書は、有効な検査方法と検体に、指定があります!
そのため、指定された方法で検査して、必要な項目が揃った証明書を発行してくれる病院を探す必要があります。
検査証明書は、”日本政府が推奨する証明書のフォーマット”を印刷して、病院で結果を記載して作成してもらえるか、難しい場合は、病院から渡される証明書に、必要項目が「日本語」か「英語」ですべて記入されたものを発行してもらえるかを確認します。
検査証明書に関するQ&Aも参考に、なるべく早めに病院を探し、電話や事前に病院に行って、検査方法と検体が指定された方法か、証明書はておくことをお勧めします。
有効な検査方法(检测方法)
核酸増幅検査(NAAT: Nucleic Acid Amplification Test)(核酸增幅检测)
PCR(RT-PCR)法((real-time) Polymerase Chain Reaction)
LAMP法(Loop-mediated Isothermal Amplification)
TMA法(Transcription Mediated Amplification)
TRC法(Transcription Reverse-transcription Concerted reaction)
Smart Amp法(Smart Amplification process)
NEAR法(Nicking Enzyme Amplification Reaction)
次世代シーケンス法(Next Generation Sequence)
抗原定量検査(Quantitative Antigen Test (CLEIA, ECLIA))(抗原定量检测)
有効な検体(采样类型)
鼻咽頭ぬぐい液(Nasopharyngeal Swab)(鼻咽拭子)
鼻腔ぬぐい液(Nasal Swab)(鼻腔拭子)
(鼻腔ぬぐい液検体は核酸増幅検査のみ有効)唾液(Saliva)(唾液)
鼻咽頭ぬぐい液・咽頭ぬぐい液の混合(鼻咽拭子和口咽拭子的 混合)
(Nasopharyngeal and Oropharyngeal Swabs)
<注意>下記の検体では検査結果は無効となるので、よく確認してください。
咽頭ぬぐい液(Throat swab)
鼻腔・咽頭ぬぐい液(Nasal and throat swab)
検査証明書に必要項目(日本語または英語での記載のみ有効)
氏名(姓名)
生年月日(出生年月日)
検査法(采样类型)
採取検体(检测方法)
検体採取日時(采样时间)
検査結果(结果)
医療機関名(医疗机构名称)
交付年月日(交付年月日)
パスポート番号(新しい書式では不要)
帰国3日前からの準備: MySOS への情報登録
MySOS Webサイトを使う場合、アカウントを作成します。メールアドレスとパスワード(8桁以上の入力必要)を設定し、プライバシーポリシーに同意するチェックをし、メール送信ボタンを押すと、認証メールが届くので、メールの内容に従ってリンクをクリックすると、ログイン画面が表示されます。
表示言語は、日本語・英語・中国語・ベトナム語・インドネシア語の切り替えが可能なので、あなたの得意な言語を選んで入力しましょう!
ファストトラックでMySOSへ登録する項目はこちらです。
パスポート情報
質問票
入国者情報
日本滞在情報
旅行地域滞在情報
体調情報
フォローアップ情報
誓約書
ワクチン接種証明書の有効性の確認
出国前72時間以内の検査証明書の有効性の確認
質問票の入力を完了すると、「登録受付終了時間」が質問票に記載した日本へのフライト時刻をもとに、MySOS画面に表示されるので、終了時間までに他のすべての登録を終わらせよう。
MySOS Webでの詳しい登録の仕方は、下記のリンクから、画面ごとに写真を使って詳しく説明されているので、参考にしてください。
出国前 72時間以内からの準備: 検査証明書
出国前72時間以内に検体採取した検査を行います。日本政府が指定した検査証明書のフォーマットか、有効な検査方法、有効な検体での検査が可能な病院を自分で探して検査してもらいます。
病院から渡される証明書に、必要項目が「日本語」か「英語」ですべて記入されているか、しっかり確認しましょう!
海外では、日本で考えられないような記載ミスがあるので、すべての項目を1つずつ確認しましょう!!
氏名:パスポートに記載のローマ字の綴りとあっているか
生年月日:パスポート記載の生年月日とあっているか
検査法:有効な検査方法が記載されているか
採取検体:有効な検体がチェックされているか
検体採取日時:日本出発の72時間以内であるか
検査結果:陰性であること
医療機関名:正しく記載されていること
交付年月日:検査の年月日が記載されていること
パスポート番号:パスポートと一致しているか(英数字9桁)
出国前の72時間ってどこから起点?
搭乗飛行機の出発(フライト)時刻が起点になりますが、日本への直行便ではなく、経由地(トランジット)がある場合、経由地で空港外に出るかどうかで、起点が変わることに注意が必要です。空港外に出る場合、起点は経由地から日本への出発(フライト)時刻を起点にして72時間前までの検査になります。
また、日本到着(搭乗便到着予定日時)の6時間前にはファストトラックの申請を完了する必要があるので、余裕を持って検査を受けて登録しましょう。
中国等の一部地域から日本への出国について、”日本政府が推奨する証明書のフォーマット”での検査証明書が必要なため、検査証明書が病院独自フォーマットの場合には、病院から提供された証明書を見ながら、自身で”日本が推奨する証明書のフォーマット”に記載して用意してください。こちらは、紙での提供を指示される可能性があるため、病院で提供されたものと、自身で記載したもの両方を持っておくといいでしょう。
検査証明書を写真に撮って、MySOSで検査証明書の情報を登録しよう。
ファストトラックの準備完了
MySOSですべての項目を入力し、【登録済み】の状態にしましょう!
飛行機に搭乗する前日には、PCR検査と、すべての登録を完了させましょう!
出国前72時間以内の検査証明書とワクチン接種証明書は、審査が終わるとメールで通知してくれるようです。
ファストトラックの審査結果を確認
MySOS画面の色を確認して、審査結果を確認しましょう!
ワクチン接種を登録している人は、緑色 か 青色 に変化していると、審査完了です。
赤:事前登録が完了していない。
黄:出国72時間前のPCR検査の検査証明書以外の登録が完了。
ファストトラックを利用できるが、検査証明書は紙等での提示が必要。緑:すべての事前登録と審査が完了している。
青:出国72時間前のPCR検査の検査証明書が受理され、地域区分によって青区分地域からの入国か、黄色区分地域からの入国&3回目のワクチン接種証明が受理されている。
青区分(102カ国)と黄色区分(97カ国)の具体的な地域は、こちらに記載されています。
▶︎ 日本に入国してから
主要国からの日本入国では行動制限なし
2022年8月の時点で、厚生労働省のWebサイトにある検疫措置の表をみると、青区分地域か、黄区分地域でワクチン接種を3回行っている人たちは、日本に入国したその日から、制限なく自由行動が可能!!
▶︎ まとめ
日本を旅立つ前に、ワクチン接種証明書の写真をスマホで撮影しておく
現地海外にて出国前 72時間以内 にPCR検査を行い、検査証明書を入手する
検査証明書の記載内容は、すぐチェックして間違いがあれば修正してもらう
日本到着予定時刻の 6時間前 までに、MySOSでの申請を完了させる
余談
他の海外から比べると、日本は本当にデジタル化されたシステムを導入するのが遅い。国や企業は高品質とトラブル回避を求めすぎ、現状の変化を受け入れない人たちが多いのか、スピード間がまるで皆無。社会をもっと良くするため、多様なチャレンジが応援され、チャレンジを受け入れてくれる世の中になって欲しい。
Some people don’t like change,
but you need to embrace change if the alternative is disaster.
イーロン・マスク
(この記事は、2022年8月7日時点での情報を元にしています)
(最新の情報は、リンクを元にあなた自身で調べてください)
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