ももさん_2017-11-27_19_14_11

サヨナラの準備

生まれて出会ったらその時点で僕らはいつかサヨナラすることが決まっている。数分後に今生の別れになる人だってたくさんいる。体が弱く持病があるとか、急に体調が悪くなるとか、事故にあうとかで死んだり、引越しで遠くに行って会うチャンスが減るとか、仕事が変わるとか・・・・・・・色々な形で別れはやってくる。

今、楽しいと感じているなら、その瞬間は「楽しくて」「幸せ」でそれはめちゃくちゃラッキーなことであり、幸せなことだ。嫌な人と一緒にいるのは辛いしアンラッキーかもしれないけれど、それだっていずれ何かで終わる。終わったことはやり直せないから、くよくよしちゃうかもしれないけれど、くよくよして今を生きるのをサボるのはなんだか損だ。僕は過去なんてないと思っている。だって過去には戻れないし過去を変えることはできないからだ。

今月11年近く住んだ賃貸マンションを引き払い、現在のメインの職場近くに引っ越した。引っ越したと言っても、徒歩30分、電車を使うと18分ほどのところだ。引っ越し前と比べると片道で1時間から50分程度短縮されたことになる。自分としてはものすごく近い。ただ近くなった分、失ってしまったものもある。

これまでは実家まで車で12分程度のところに住んでいた。実家から今は遠く離れてしまったのだ。別に両親に会いたいと言うわけではない。僕が寂しく思うのは、実家で暮らす愛犬ももさんと会う機会が今後はほぼないだろうと言うことだ。ももさんが実家にやってきてからもう11年、僕が実家を離れてから彼女は実家に住まうことになった。そもそも頻繁に会うことはなかったし、ここ最近はほとんど実家に行く機会もなかったけれど、やはり会える機会が目に見えてなくなると思うのは寂しいものがある。しかもここ最近彼女は見るからに歳を重ねてきていて、昔ほどの元気はなくなってきている。彼女の時間と僕の時間の流れる速さが全然違うことを、僕は実感せざるを得ない。彼女が犬として生きてきた物語の中に、僕はほんのちょっぴりしか関わっていないけれど、それでもお別れの時間が少しずつだけれど近づいてきていると思うと、寂しさを抑えることは・・・・・・・

過去なんてないけれど、過去を振り返ると時間の流れが早いと僕は思ってしまう。またあの時に戻れたらって思うこともある。でも過去なんてないから、それは思い出ではあるけれど・・・過去なんてないから、だから今、そして明日、明後日・・・と今と未来のチャンスを大事にしつつ、のほほんとできれば良いなと思う。

ちゃっちゃとやるべきことをやり、やるべきことをやり抜き、会える時間を作ろう。また会おう。そして一緒にのほほんとしましょう。良き出会いでしたありがとうと言えるように

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