はじめてのひとり旅は”京都”でした
もう20年以上前の話ですが。
「いつかひとり旅をするとき、はじめての行き先は京都」と決めて実現した3泊4日の京都旅。ガイドブックを購入し行き先を決めて、交通機関を調べる。食べたいものとか神社やお寺など、下調べにかなり時間がかかりました。振り返ると、その時間がいちばん楽しかったりするのですが。
はじめての場所だし、ひとり女子旅だし、若かったし。
道ゆく人と目を合わせないように急足で歩くことを心がけました。
しかも、ガイドブックを見ながらキョロキョロしながら歩くと、いかにも旅行者で悪い人に声をかけられるかもしれないと思っていたので(笑)、バスの乗車中や食事の時に次の行き先を確認して、歩くときはガイドブックはカバンにしまう。
iPhoneで地図アプリを頼りに街を歩くなんてことはできない時代です。
近いと思っていた目的地が案外遠かったり、逆に、遠いと思っていた目的地が思いのほか近くて通り過ぎていたり。
でも。二日目に気づいたのです、ここは京都。
ふと周りを見たら、自分のようなひとり旅の女子たちがガイドブック片手に歩いてる。それからは堂々とガイドブック片手に街を散策しました。
訪れた寺社で覚えているのは金閣寺、仁和寺、龍安寺、清水寺、八坂神社。
龍安寺では遠足らしき小学生の団体と一緒になったのですが、石庭を眺めていたら3年生くらいの男の子の「落ち着くわ〜」というつぶやきが聞こえて、”さすが、京都の小学生は感性が違うわ〜”と思った記憶があります。あの子は今頃どんな大人になっているんだろう。
清水寺の周辺では人力車に乗りました。
車夫さんに観光案内をしてもらいながら…あ、安井金毘羅宮にも行きました。「縁切り縁結び碑」も表から裏、裏から表へくぐりました。そのご利益か、そのだいぶ後にご縁があった夫と、もうすぐ二人三脚で仕事を始めます。
そして、車夫さんに勧められたお店が二軒。
一軒目は、お茶漬けバイキングの『阿古屋茶屋(あこやじゃや)』。
漬物の食べ放題なんてイメージできなかったのですが、「ホントに美味しいから騙されたと思って行ってみて」の言葉に「モノは試し」と行ってみたら大正解!「こんなモノも漬物になるの?!」と驚く食材もあるけど本当に美味しい♪
そしてもう一軒。わらび餅の名店『洛匠(らくしょう)』。
ここでわらび餅を食べた瞬間、思わず顔がほころびました。口の中でとろける!持ち帰り用も買って、翌日ホテルで食べました。お店で食べた時と比べると、さすがに少し硬くなっていましたが、やっぱり美味しかった。
残念ながら洛匠さんはコロナ禍で閉店してしまったそうです。
あの、とろけるわらび餅、もう一度食べたい…
ひとり旅の後、この二軒には何度か訪れました。
母娘ふたり京都旅をした時も。美味しいものは家族と共有したい!(父と弟は留守番でしたが。)
そして、八坂神社。
トップの写真は今年訪れた時に撮ったものです。
はじめて八坂神社を訪れた時、20年数年後の自分が観光ガイドになっていて、京都でガイド養成講座を受講してモニターツアーで八坂神社を案内するなんて、夢にも思っていませんでした。
今ではすっかり京都好きになった夫(私より詳しくなってる)と、一年に1〜2回訪れるようになった京都。京都で集まるガイド仲間もできました。
「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンが30周年を迎えるそうです。
そんな記事を目にして思い出した、はじめてのひとり旅。