見出し画像

ロンドンナショナルギャラリー展  国立西洋美術館 6/18〜10/18

最近コロナになって時間指定とか始まったから死ぬほどめんどくさい。

今回は前売り券だったので時間指定券を別途購入した方が安全だったが、西洋美術館のツイッター見ても一回も整理券を配布した形跡がないので、とりあえず好きな時間に行ったけどすんなり入れた。

西洋美術館は体温測定ないみたい。

肝心の内容と言えば、イタリア、オランダ、イギリス、スペインと欧州の絵画を集めていて、すごいボリューム。


こういう15世紀くらいの絵画を見ていると、宗教があってよかった、キリスト教があってよかったと思える。
これだけたくさんの宗教画が描かれたのは、当時のキリスト教には布教道具としての絵画が必要であったということだろう。
それにしても、600年も前の絵画が昨日描いたかのような状態で見られるのは、本当に素晴らしいことだと心から思う。

宗教画って現実と空想が入り混ざって、有無を言わさぬ世界観が提示されていて自然に入り込んでしまう。日本人の僕にも情報としてキリスト教が身体に染みこんでいるからだろうか。
にしても、この鮮やかで、華やかさに引き込まれる。

画像1

カルロ ・クリヴェッリ<聖エミディウスを伴う受胎告知>



レンブラントが好きなので、とてもテンション上がった。
川村記念美術館にもあったと思うけど、こちらは暖色系で結構大きい。今は四角の額縁が多いけど、昔の絵画って額縁にもかなり気を使っていてそこも楽しめる。
間近で見てみると、目以外の所は少しぼかし気味になっていて、すごく印象深い。カメラがない時代からこういう効果を狙っていたとしたら、絵に対する研究心は計り知れない。

画像2

レンブラント<34歳の自画像>



当時はやっぱり絵画が写真の代わりだったのかな。
絵画は当時の服装や風俗もわかって歴史的資料となって大変興味深い。
当たり前だけど、絵の中心にあるオランダの旗はずっと昔からあの模様だったんだな。

画像3

ウィレム・ファン・デ・フェルデ(子)<多くの小型船に囲まれて礼砲を放つオランダの帆船>



今回の古典絵画の中で一番印象に残った作品。
ヴェネチアは今も昔も水の都。
作者が一人一人に筆を運んで細かく繊細に描き込んだ人々には活気と儚さを感じる。
写真の代わりと言ったけど、写真にはできない何か素晴らしいものが絵画にはある。
あの空の雲は何百年前のたった一日の雲なんだな。

画像4

カナレット<ヴェネツィア:大運河のレガッタ>



最後の地下の部屋は近代美術のゴーギャン、モネ、セザンヌなどが集められていて、いきなり「芸術」!ってモードになる。
今までの感じが全部吹っ飛ぶ。


画集で見たことあるルノワールの絵もあって、見入ってしまった。題名が「初めてのおでかけ」というのも初めて知って、とても初々しく、明るく華やかな気持ちになる。印象派って感情を高めてくれるな。

画像5

ルノワール<劇場にて(初めてのお出かけ)>



大取はゴッホのひまわりで、ただのひまわりが、何でこんなことになるのかと思わざる得ないすごさ。
黄色は照明の効果もあるのかもしれないが、高貴な輝きを放っている。
背景のシンプルさと花びらが判別できないほどの厚塗りの力強さ。
ギャップがアクセントになって、さらにひまわりを輝かせている。

画像6

ゴッホ<ひまわり>


今、日本には損保美術館にもあるから数少ないひまわりが2つもある。
なんかすごいことだなぁと、しみじみしてしまう。


とても充実した美術展。
常設展もすごい点数なので、これは個別に来てゆっくり見た方がいいと思う。

画像は以下より引用

美術展ナビ
https://artexhibition.jp/london2020/gallery/20191226-AEJ144874/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?