一流は死ね
僕は人よりもものを覚え上達するスピードが早いと自負している。
初心者から始めてたかが数ヶ月数年でもうそんなに?と言われることがよくある。
そこには自信を持っていた。それに周りがそうおだててくれたおかげで、それで勝負できるだなんて思ってた。
僕は何だって中途半端だ。
人よりも勉学が得意だったが、僕より勉強のできる人は東大と京大にいる。
ドラムは上手くなったが、プロどころかアマチュアには到底叶わない。
YouTubeは自力で20,000人の登録者を獲得したが、YouTuberと名乗れるほどの規模ではない。
動画編集も完全な独学で自分が思う傑作をいくつも作ってきた、でもカットとテロップその他の効果なんて誰だって編集できる。
俺には何もない。
筋トレだってきっと平均的なスピードを遥かに超えている。それでも大会に出場するほどには至らないんだろう。
囲碁将棋も強い方だったしFPSだってそれなりに上手い。
でもどれも、やったことのない人より上で、やってる人より下なんだ。
上には上がいるのは当たり前だし、そんなのと比較してもしょうがないのは分かっているけど、ただただ今の自分にはこれという得意分野なんて無かったんだ、って世間に痛感させられた。
俺はYouTuberでもあるしドラマーでもあるし動画編集者でもあるしガリ勉でもあるしゲーマーでもあるしトレーニーでもあるし…………そして何者でもない。
俺は何者だ。
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