「おにぎりを握るように」「心を見えるように」想像力を掻き立てる名言に目からウロコポロリ
【問題】
最近、ぼくがクリエイティブに関する、心に響いた名言が4つあります。
①〜④の言葉は、A〜Dの4人の誰の言葉なのか考えて結びつけてください。
① 作品には3つの反応がある。イエス、ノー、そしてワオ!目標とすべきなのはワオ!だ
② 僕たちはみんな一人一人顔が違うように、一人一人の心、精神も違います。見えない精神、心を見えるようにすることが芸術です
③ 大切な人たちにおにぎりを握るように歌うみなさんを想像して曲を創りました
④ 笑顔をくださいって言うカメラマンがどこにいるんだ⁈
A : 桜井和寿
B : J.Y.パーク
C : マサ
D : ミルトン・グレイザー
⬇️答えです。
①の名言は、Dのミルトン・グレイザーさん。
先日、6月26日の91歳の誕生日の日に亡くなった、アメリカのグラフィックデザイナーです。
誰でも知っている「I ❤️ NY」のロゴデザインや、ボブ・ディランのアルバムやポスターのデザインも手掛けたデザイン界の大巨匠で、ぼくもとっても尊敬しているグラフィックデザイナーです。
この名言には、実際には最初に「デザインの」と付いています。
「デザインの作品には3つの反応がある。イエス、ノー、そしてワオ!目標とすべきなのはワオ!だ」
デザインの依頼主にプレゼンした時に、相手がうなずきながら「うん、うん、これです。求めていたのは」と言うイエスな反応の時は、ホッとします。
首を傾けながら「ちょっとイメージしていたものと違いますね」と言うのはノーな反応で、やっちまった〜と思います。
でもたま〜〜〜〜〜に、イエスを超える時があるんです。
デザインを見た途端に目をキラキラ輝かせて「このデザインは考えてもみなかったけれど、素晴らしい!」という反応。これがまさにワオ!ですね。
プレゼンした時のクライアントもワオ!で、それが実現した時に、世の中の人たちのワオ!があるデザインはなかなか産み出せませんが、それが達成できた時のデザイナーは北島康介さんじゃないですが「超〜気持ちいい!」という感覚なんです。
ミルトン・グレイザーさんのこの言葉で、デザインを考える時の目標が見えてきました。
②の名言は、BのJ.Y.パークさん。
韓国の『TWICE』『2PM』を手掛けた世界的プロデューサーです。
そして、我が家の高3と中2の娘と妻がハマって、ぼくもハマってしまった、今話題の「Nizi Project」のプロデューサーでもあります。
「Nizi Project」は、韓国の大手事務所 JYPエンターテイメントとソニーミュージックによる共同ガールズグループプロジェクトで、メンバーそれぞれの色 (個性) が重なり、美しい光を放つ”虹”のような存在を発掘・育成するというJ.Y. Parkの想いから「Nizi Project」と命名されたそうです。
そこで選ばれた9名が『NiziU (ニジュー)』として秋に本格デビューするのですが、今日、デジタル・ミニアルバム「Make you happy」で日本と韓国でプレデビューしました。
そのミュージックビデオが YouTubeで公開されて、1日で1200万再生を突破。すごいな〜
このMV、楽しくてハッピーな気持ちになります♪
J.Y.パークさんって、『TWICE』の時には「TTポーズ」という指を使ってローマ字の「T」を表す「涙」のポーズ をダンスに取り入れて流行らせたり、今回の『NiziU』の「Make you happy」では、縄跳びダンスと呼ぶ動きを取り入れたりと、ダンスの伝え方、流行らせ方が本当にすごく上手い。世の中の人たちがそのダンスをどう見るか、どう感じるかが完璧にイメージできてるんでしょうね。
「Nizi Project」のオーディションの時にもメンバーに対するコメントが素晴らしくて、日テレの『スッキリ』で、司会の加藤浩次さんが、J.Y.パークさんに「名言集を出版しましょうよ!」と言っていたくらい、良い言葉が多いんです。
僕たちはみんな一人一人顔が違うように、一人一人の心、精神も違います。見えない精神、心を見えるようにすることが芸術です
この言葉は、地方予選の時にオーディションの参加者 (最終的には脱落) 送ったアドバイスです。
「見えない精神、心を見えるように表現しなさい」ということを言える人はいると思います。
「見えない精神、心を見えるようにすることが芸術です」と、芸術という意識を持って自分だけの表現を見えるようにしなさいと、言える人はなかなかいないのではないかと思いました。
しかも、十代半ばの少女へのアドバイスというのが、相手を若くて経験値が少なくてもちゃんとアーティストとして話しているんだなぁと、感心しました。
③の名言は、Aの桜井和寿さん。
新型コロナウイルス感染拡大防止を支援する活動「Smile Up! Project」の取り組みの一つとしてジャニーズ事務所のグループ15組、総勢75人が期間限定で結成したユニット『Twenty ★ Twenty』のチャリティーソング「君の笑顔に逢える」を、Mr.Childrenの桜井和寿さんが作詞、作曲しました。
その曲を歌うメンバーたちに、桜井和寿さんが送った言葉がこれです。
大切な人たちにおにぎりを握るように歌うみなさんを想像して曲を創りました
これ、すごくないですか?
自分で創った曲を、歌い手にどういうイメージで歌ってほしいかを直接伝えられる人数は、多くてもせいぜい10〜20人くらいだと思います。
75人という数の歌い手に、しかもみんなバラバラにレコーディングするとして、全員に同じイメージを文章で伝えるとしても「大切な人たちにやさしい気持ちで」とかではなく、「大切な人たちにおにぎりを握るように」なんて、素敵すぎる伝え方じゃないですか!
おにぎりを握る = 心を込める で、75人全員が同じ意思を持って歌えるなんて、すごいな〜!
④の名言は、Cのマサさん。
マサとは、歌姫・浜崎あゆみを描いた小説のドラマ版『M 愛すべき人がいて』のアユ ( 安西かれん ) をプロデュースしてスターに押し上げたマサ ( 三浦翔平 ) のことです。
このドラマにもハマってます。
先週の第7話で、ジャケット撮影の時にまだ撮影されることに慣れていないアユに、カメラマンが「もっと笑って」と言った時にマサがブチ切れて叫んだのがこの言葉です。
笑顔をくださいって言うカメラマンがどこにいるんだ⁈
「笑顔をください」とカメラマンが言うのって、普通のことだと思うじゃないですか。
撮影慣れしているアーティストやモデルや女優に「笑顔をください」と言うのはいいんです。自然に笑うスイッチが入って笑えるので。
でも、新人に「笑顔をください」と言うと、笑わなきゃ、笑わなきゃと、逆に顔が引きつっちゃうんです。「笑顔をください」と言わなくて、自然に笑顔を引き出すのがプロのカメラマンだ!ということを、マサは言っているんですね。
ぼくがアートディレクターとして撮影する側で指示を出す時に、例えば猫背になっている撮影慣れしていないモデルに「背筋を伸ばして」と言うと、妙に硬いポーズになっちゃうのですが、「上から頭をヒモで引っ張られているような気持ちで」と言うと、スッときれいなポーズになるんです。
笑顔になってもらうのと一緒で、脳の中でイメージしてもらうことが大事なんです。
この4つの名言は、本当に、
目からウロコポロリ
でした。
テレビとか、SNSとかなんとなく見ていても、良い言葉って突然飛び込んで来るんですよね。
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