見出し画像

個人別にエクササイズごとの評価をシステム化する

はじめに

前回のnoteで僕のパーソナルジム「Quest」のメソッドである「エクササイズ ロードマップ」について書きました。
今回はその続きでもあるので、できましたら前回の内容も併せてお読みいただけるとわかりやすいと思います。

このnoteで書いたように、ファンクショナルトレーニングにおいてエクササイズのレベルを上げるのは、「重量」「レップ数」「セット数」を増やすといった数的なプログレッションだけでなく、エクササイズの種類自体をレベルアップすることも多いのです。

その際に重要なのはあるエクササイズを実施する際に、1人のクライアント個人の現在のレベルをアセスメント(評価)して、何が成功を阻む要因なのかを分析することです。

今回はQuestで使っている個人ごとのアセスメントのシステムについてお話します。
トレーナーの方、トレーニーの方、そしてパーソナルトレーナー選びに迷っている方にとって少しでも参考になれば幸いです。


5エレメンツ=各エクササイズに対する個人への評価基準

これについては前回のnoteでも書きましたが、あるエクササイズについての個々のクライアントの完成度を評価し、そのエクササイズを完成させるためにその個人のどの能力が不足しているのかを特定する基準になるのが、この「5エレメンツ」です。

「5エレメンツ」=5つの要素とは

5エレメンツは以下の通りです。
5つの構成要素=5 エレメンツ

1.筋力
2.可動性
3.安定性
4.エクササイズスキル
5.代謝能力(心肺機能)

これらの要素をひとつひとつ検証し、そしてそれをレーダーチャートにし記録を残しておきます。

エクササイズ別 個人ごとの5エレメンツ レーダーチャート(サンプル)

これはサンプルで作ったレーダーチャートの例です。

この場合、メインロードの中間的な強度・難易度のエクササイズである、一般的なサイドプランクをやった様子を観察しアセスメントした状態をチャートにしたと思ってください。

アセスメントのポイント

アセスメントをする時の種目の選択に関して

一般的な健康成人に対するアセスメントをする際にはあまり強度・難易度の低すぎる種目でアセスメントをしないということです。
強度・難易度の低すぎる種目を使ってアセスメントをすると、そのクライアントの5エレメンツでの問題点が浮き彫りにならないからです。

ただもちろん強度・難易度の高すぎる種目にトライする訳ではありません。

アセスメントの目的はあくまでも「5エレメンツの中での問題点を見つけ出すことですから。

どうやって種目を選ぶのか?

これに関しては細かい部分を書くとまた長くなるので詳細は別の機会に書きますが「サイドプランクのアセスメントをするのであれば、それ以前にさまざまなエクササイズ中の動作、さらにそのクライアントがジムに来てから帰るまでの日常生活動作の所作を十分に見てきたはず」なのです。

ですからそういったクライアントのこれまでの動作の全ての情報から「評価のためにどのエクササイズを選択するのか?」は自ずと決まるはずです。

評価のためのエクササイズの伝え方は?

まず重要なのはデモを見せることです。
そして口頭による種目の説明に関しては「主要なポイントのみを端的に伝えることに徹する」こと

それによってどこまでご自分が正しい方法でエクササイズをトレースできるのか?を評価するのも重要だからです。

なぜならこれはあくまでも「現時点でのクライアントの能力に対する評価」であって「クライアントの正しいエクササイズの実行」を目的としたものではないからです。

アセスメントをしたら

もう一度先ほどのレーダーチャートを見てください。

これでお分かりのように、この架空のMさんの問題点は筋力と安定性の不足にある訳です。
ただ筋力と言ってもそれが特にどの部分の能力が低いのか?どの連動性がアクティベーション(活性化)していないのかを見極めず、闇雲に負荷をかけても動作のクオリティアップにはつながりません。

そこでサイドウェイでのエクササイズ選択が重要なのですが、その細かい方法についてはまた機会をあらためて取り上げます。

今回はエクササイズ別に個人を評価する「レーダーチャート」をご紹介しました。

このnoteではこれからもこのようにQuest以外では実施されていないようなファンクショナルトレーニングに関するメソッドなどの情報を毎日更新しますので、興味のある方はぜひフォローをしてお待ちください。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?