見出し画像

毛皮

子どもの頃は毛皮のコートに憧れた
今は、そんなことを言ってはいけないのかな?

わたしがまだ小学生の頃、冬に毛皮のコートを着ている大人はたくさんいました。ふわふわモフモフのあのファー素材にうもれたい…と思うのはわたしだけじゃなかったはず
でもね、少しでもあのふさふさに手を触れようものならピシャリ…と、もの凄い眼光で拒絶されるのもわかっていた。だって、子どもの手はベタベタで汚いものだから
きっと、ちゃんと手を洗っていたとしても、やさしい目を向けてはくれないと思うんだ。ちょっとだけ…といいながらもきっと、快く触れさせてくれた大人はいなかったと思う

わたしの近しい身内に毛皮を纏うような大人はいなかった…けれど、多分、うちのばばぁ…もとい、祖母は「着たい」と思っていたのじゃないかしら?
実は、ば…祖母の妹たちは揃って金持ちに嫁いでいた。わたしの知る限り、3人は絶対毛皮を着ていたと思う。きっとそんな妹たちが羨ましいと思っていたはず
祖母、、の兄妹は確か、男がひとりしかいなくて、あとは全部妹だったと記憶している。何人いたのか、それぞれに嫁いで、わたしには遠いひとたちだから、見たこともないひともいる。子どもの頃に会っていたかもしれないが、覚えられるだけの印象もない
ただ、ひとりだけ未婚の妹がいた。彼女だけは唯一、ばばぁが生きている頃からうちに来ていたから、見たことがある。ほかの妹たちは、いじわるな姉のところには一切出向いてこなかった。会いたくないほど嫌われるって凄いな…

実はわたしは、毛皮のコートを持っている。もちろん自分で買った訳ではなく、金持ちのところに嫁いだ祖母の妹たちの誰かのものだ。どういう経緯でうちに来たのかは解らないが、なぜかわたしにさがってきたのだ。だが、袖を通したことはない
多分フェイクファーではないかと思う。だって、毛皮って手入れとか保存方法とか、大変そうだけど、わたしのところにあるものはただクローゼットに吊る放置してあるだけだもの
その扉すらしばらく開けてない。そこは婚礼箪笥今どき!?の細い扉だし、ここに越してきてから一切袖を通さなくなったダウンジャケットやコートの類が入っている。ここは雪が降らないから防寒着も要らないのだ。10年以上コートの類を着ていない。関東圏でダウンなんか着てたら汗疹ができてしまう。まぁそれは、個人の事情だけれど

ここ何年も、街ゆく人の中にも、毛皮のコートを見掛けたことがない。やっぱりいろいろ問題があるのかしら? 海外はそんなことないのかな?
毛皮のコート、この先、着ることなんかあるのかしら? 子どもの頃は「大人になったら着れる服」と思っていたけれど、大人になっても着る機会は訪れなかった。この先、そんな機会がやってくるとも思わないけれど、さて、どう処分すべきだろう

毛皮といったらこのひとかしら? ↓ ↓ ↓
ダルメシアン柄、素敵なのは知ってるけれど・・・・


いつもお読みいただきありがとうございます とにかく今は、やり遂げることを目標にしています ご意見、ご感想などいただけましたら幸いです