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ネジの飛んだ映画仲間たち

どーも。ぐだぐだのぐだです。
朝昼の寒暖差凄いね💧めでたくワイは風邪を引きましたとさ
皆は気を付けてね。

さて、映画を撮りたいなんて輩は世捨て人みたいなもんだと言われたことがある。そんなバカなと思っていたが、実際そうだった。考えてみりゃそりゃそうか、自分を見ればよく分かる。

残念ながら育った街では同じ志しを持った者と1人も出会えなかったので、大学を出てから彼女を連れて上京し、専門学校に入った。すると自分みたく仲間を探していた奴らが沢山いた。映画の話で朝までずっと話せるような人間が自分の他にもいるんだと感動した。
今日はその時に出会ったネジの飛んだ最高な奴らのお話。

まずは優しいリキヨさん、1つ歳上の彼は優しくて面白くて映画の才能があった。彼の作る話はどれも温かくて、話も面白くて、尊敬してる。
「あの花」の秩父出身で、私が知る秩父の何人かは皆気のいい人なので気が付けば秩父が好きになった。撮影で訪れた時も誰もが良くしてくれた記憶しかない。
爺ちゃん子で兄ちゃんだからか、弟の私には頼もしく見えた。
ここまでは普通なのだが、ここからが頭おかしい↓
リキヨさんは、別にモテない訳ではないと思うのだが、彼は好きな女が使っている物と同じシャンプーを買い、それを飲んで喜ぶ変態だ。絶対にいつかそういう話を撮るべきだと思う。

マツキさん
性転換をしたアイドル好きの人だ。マツキさんはディープな映画ばかり観ていて、何その映画?みたいなインディーズ映画に凄く詳しい。アイドルのグッズで装備して夜な夜な部屋で踊り狂っているらしいのだが、映画に関しての視点も独特でいつも参考にしていた。
何かと気にかけてくれたりと本当に大好きな1人だ。
性転換の話は直接聞いた訳では無い、おおっぴらにしたくは無かったのだろう。直接聞きたかったなと少し悲しさもあったが、絶対にいつかそういう話を撮るべきだと思う。

ショウ
早稲田卒の秀才。早稲田まで出て我が校にくるなんてちょっとどうかしてると言うべきなのか。
彼は文学的かつ実験的な映画を好んでいた。彼も才能があったのだけれど、なんだか斜め上から見たような映画を撮る男だった。作品は好きでは無かったが、人となりが素敵で、そこはやはり頭が良いのかズバッと核心をつく言葉が印象的だった。歳も同じだった為か密かにライバル視していた。彼を尊敬している部分でいうと、意外にも仲間思いな一面だ。映画の講師達に人間のゴミ共と罵られて皆が意気消沈となっているなか、彼は反骨心と仲間への誹謗中傷を許さない姿勢でいた。最高だ。

とっきー
そしてもはや私の人生を語る上で外せない存在である
とっきー。
入学前後の身体測定の日、ギラギラとした目で強烈な存在感を放つ奴がいた。それが後に大親友となるとっきーだ。

私もかなり修羅場は経験してきていると思うのだけれど、それでもとっきーは異質な存在に見えた。ぱっと見3人くらい殺しましたみたいな顔と雰囲気で、身長は180を超えたスタイル抜群。ギラギラとしたアブナイ印象だった。不審者とも言える。

その後オリエンテーションとやらの遠足で一緒に行動する事となった時に意気投合、初対面なのに何故か気が付けばお互いに身の上話をしていた。話している最中にビビビと来た。心の中でこう呟いたのを覚えてる。「モトシ、おったぞ。これ以上分かり合える人間なんかおらん思ったけどおったぞ」
とっきーとはそれからずっと一緒だ。

近寄りがたい雰囲気を放つ彼だが、実は私が知る限り誰よりも女の子に対して紳士で、誰よりも面白く、信じられないくらい優しい奴だ。ちなみに嫌いな男にはめっちゃ冷たい。
中卒の元芸人らしく、その後自信を無くしてニートというかパチプロになるも、一念発起して東京まで出てきたのだ。

ニートから脱出する際のエピソードでは、彼にキッカケを与えた素敵な友人達がいるのだが、彼も並々ならぬ決意で、自身が持っているエネルギーの蛇口を全開にした。腐りかけた自分をぶっ壊してまるで脱皮するかのように新たな自分に生まれ変わった。

私が初めて見たのはその状態のとっきーだったので、人を殺してるんじゃないか、という感覚はある意味正しかった。NEWとっきーという訳だ。

私にとっては大親友であり、大恩人であり、理解者でもあり、弱い者の味方であり続ける最強にかっけぇヒーローなんだ。
たっぷりと愛されて育った人間はこんなにも強いのかと思う。太陽みたいな存在。誇張抜きで世界一面白いと思う。スーパーエンターテイナーだ。世に出てないのが不思議で仕方がないくらい。

映画を辞めかけた時、自殺しようとした時、映画をまたやろうとした時、四面楚歌の様な窮地に陥ったとしても、常にとっきーは味方をしてくれる。お陰で今があると思う。

一緒に映画を作っていた頃、埼玉に越して2人で暮らしていたある日、寝ているととっきーに起こされた。「すまん、ぺー、人来てる」へ??とっきーの部屋の扉を開けるとコンビニ弁当を正座して食べてる女性がいて笑った。

とっきーが今お付き合いしている女性がその人なのだが、その日家にやって来た彼女はボロボロで、沢山心に問題を抱えて常時眠れず毎日薬を20錠近く飲まないとダメな状態だった。
4日に1度しか眠れないので四六時中徘徊しており、道中コンビニに寄ってタバコを買い、コンビニ前で一箱無くなるまで吸い続けていた。

関わらない、、ようにする人が殆どだろう。

とっきーはそういう人間が大好物で拾ってきたのだ(語弊があるが、病んでいる人間を放っておけないという意。ある種変態だとも思う)ちなみに下心はない。とっきーはsexが嫌いで、恋愛としての好きという感情の輪郭をよく把握していない。

その子はコンビニでバイトしていたとっきーと出会って、時間をかけて根気よく寄り添ってくれるとっきーと居ることで、今や薬を1錠も飲まなずに済むようになり、担当の精神科医からこんなの見た事ない、信じられないと言われる程に安定して上手く生きられるようになった。
その子が本当に頑張った。人って味方が1人いてくれるだけで変わることが出来るんだ。これはいつか絶対に撮るべきだと思う。


長くなってしまったのでこんなところで🦆

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