【感想】疾風!アイアンリーガー おもしろすぎ

 今年に入って、dアニメで5周しました。52話×5周=260話分・・・、自分でも引きますね。
 そうは言っても、画面を見続けて視聴したのは、1周目だけで、2周目以降は、家事をしながらのながら見でした。セリフだけでも視聴が効くのは、家事などをする際非常に助かりますね(とはいえ、見逃せないシーンが多く見ちゃいますけど)。

気持ちの良い熱血

 本作の見所は、まさにキャラクターの熱血漢ぶりでしょう。スポーツとマッチして、非常に清々しい気持ちになります。真っ直ぐなキャラクターの姿を見るだけで、憑き物が落ちますね。

 昨今の流行は、時代を表すように内省に偏り、達観した主人公か、ヘタレ的な主人公、俺強え系の超人系などが多いわけです。真っ直ぐなキャラクターというものが登場しても、サブか、ギャグにしかならない場合が多いでしょう。週刊少年ジャンプなどでは、今なおそういうキャラクターが登場しうる土壌がありますが、まぁ、少なくなってきている絶滅危惧種です。

 実世界においても、暑苦しさよりも、華やかさ、知的さが求められ、無骨さや熱血は倦厭されています。熱血=パワハラになると、NGですけどね。

 しかし、本作は作られた年代の影響を受け、真っ直ぐな良い男たちが登場します。スポーツマンシップを体現し、スポーツ界の腐敗を、選手がスポーツをすることで払拭していく(と言ってもロボットですが・・・)。

ロボットだからこそ活きる「心」の設定

 スポーツをするために生まれたロボットの話ですが、この単純な設定が、スポーツを愛する心の話にまで発展するのは、見事としか言いようがないでしょう。特定のスポーツをするために生まれたロボットに、心はあるのか。スポーツを競い合うことで、培われる絆。その絆は、ロボットが人のように可能性のある存在であると表しています。

 人間が主人公ではなく、ロボットが主人公だからこそ、スポーツに関連する要素を抽出して、問答(テーマ)を広げられるわけです。スポーツチームに所属する選手たちの絆は、ロボットであっても生まれるということ。そして、選手だけでなく、サポートスタッフ、ファンの繋がりが、選手の力になることも、ロボットが主人公であるが故にわかりやすく描くことができるわけです。
 本当に演出力に脱帽です。

アミノテツロ監督

 もっともっと評価されても良い監督ではないでしょうか?(すごく評価されているのかも知れませんが、業界に疎いので正直どうなのでしょう?)

 物語を複雑にすることなく、興味深いテーマをわかりやすく表現しています。視聴者の年齢も、小学生と設定の上で作られているのでしょう。しかし、低年齢向けでも、一つの言葉がイメージさせる絵は、画面に現れるものだけではなく、別の絵がいくつも脳裏に浮かび上がるでしょう。
 わかりやすいが故に、アナロジー思考が生まれやすいのです。このアナロジー思考は、大人の視聴者を飽きさせません(と言っても、大人は、昭和の熱血だけで見られるかも知れませんが・・・?)。

声優

 話題にするかは考えものですが、主役チームの声優が非常に優秀です。これだけでも、聞き応えありますが、あまり話題としては振りたくないですねw(そう言う目で見ると、曇るため)。

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