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フロンターレの苦しい時間

昨日、フロンターレが2012年7月以来の4試合無失点を記録した。近年稀に見る苦しさだ。

2012年と言えば、風間前監督が就任した年である。このシーズンは、最終順位を8位で終えているが、降格する可能性もあったと後にケンゴがインタビューで応えている。ただ、このシーズン以降、フロンターレらしいサッカーの追求が始まり、それが2017年に身を結び、いまに至っている。

そもそも、フロンターレらしいサッカーとは何か?と言うのがポイントなのだが、ベースとなっているのは風間さんの技術論であろう。それに加えて、鬼さんが守備においては決めごととデュエルを求めて、2017年以降のいまの形がある。

特に攻撃に関しては、おそらく決め事はない。個々人の武器を最大限に発揮すること、そして、受け手と出し手で目が合うことが、フロンターレの攻撃を支えている。なので、インタビューで語られる質を上げるとは、個人の武器の精度を上げること、パスの出し手と受け手の意図を合わせることを高めることを指していると思われる。

ところが、これが実に難しいと思われる。

よくフロンターレに新加入した選手は、その独特のスタイルに慣れるのに時間がかかると言われている。それは、前記の出し手と受け手の目を合わせると言うところに時間がかかるからだろう(なので、その時間を縮めるために、風間グランパスにいたシミッチや、今シーズンで言えば、丸山を獲得したのだろう。)

攻撃にもある程度パターンやチームとしての決めごとがあれば良いのだが、それをやるとチームのアイデンティティに関わるので、おそらくそれはやらないと思われる。(少なくとも鬼さんが監督のうちは)

このようなチームなので、新加入が多く、怪我人も続出している現状においては、個人の武器で打開することが多く、苦しい時間がもう少し続きそうだ。それでも、怪我人が戻り、新加入選手がフロンターレのサッカーに馴染んでくれば盛り返す時がくるはずだが、その時にどのあたりの順位にいるのかが今季を占いのかもしれない。

ちなみに、こんなチームカラーなので、鬼さんをシーズン途中解任すると、空中分解しそうで、それが1番怖い。

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