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平和が大事といいながら敵を作ってしまうのは?

第2次世界大戦の時もそうだと思うが、戦争を煽り立て、戦争をしたがるのは、政治家や軍人というよりも、いつも世論・国民の側だ。

ここ最近の安倍首相批判も韓国嫌いもみんな同じ原理。敵を作って敵を叩いても何も解決しない。

哲学の世界では以下のように言われている。

何が「正しいか」「正解か」の根拠はどこにもなく、ただ私たちの間の合意にしかない(平原卓著「自分で考える練習」より)。

この言葉は、リヴァイアサンで有名なホッブスというイギリス人の言葉だそうですが、カントもヘーゲルも当時の宗教戦争の対立に心を痛め、皆同じようなことをいっている。

勧善懲悪ではないが、単純な敵と味方の二元論は、わかりやすく盛り上がりやすい。その世論をいかに抑えるか? が政治の重要な要素になっていく。

中国でも韓国でも世論に押されて政治が強行姿勢を強めるわけで、どの国の政治も、妥協しあいながら融和路線で進んだ方が国益にとって得なのは、当然理解している。

一方で弱腰な外交を進めると、世論の反対にあうから、パフォーマンスとしての強行姿勢をアピールする、という流れになる。

「平和が大事」と言いながら、敵と味方を作りたがる一般大衆。

自分含め、この矛盾をよく認識する必要があるし、このセオリーを過去の歴史含めてメディアは、もっとアピールすべきだ。ただ敵視して批判するだけでは何も解決しない。

*写真:南アフリカ共和国 リンポポ州 バオバブの木

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