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グアムの朝刊(2020.10.12):グアム教育省は「行方不明」生徒数の違いに注目

2020年10月12日朝刊 Pacific Daily Newsより抜粋、要約

グアム教育長のフェルナンデス氏は、8月17日に開始した新年度からグアム島全体で1,750人の生徒と連絡が取れておらず、生徒やその家族に接触する継続的な努力を続けている。中でもサイモンサンチェス高校の生徒の25%、約450人と連絡が取れていない。

ジョージワシントン高校では141人、サザンハイ高校では148人の生徒が不足しており、それぞれ全体の約9%と12%に相当する。「連絡が途絶えた生徒が他の地域では徐々に減少していますが、サイモンサンチェス高校では見られません。連絡が取れない理由がその地域の子供や家族に関連する何かがあるかどうか調査中です」とフェルナンデス氏は述べた。

また、フェルナンデス氏は多くの生徒や家族を追跡するにつれ学校のシステムに改善が必要だと述べた。パンデミックのために対面指導を禁止したため、公立学校の生徒はオンライン学習のための資料を毎週学校で受け取り、記入し、再び学校へ届ける必要のある。オンライン授業に参加できるかどうか、交通手段があるかどうかなど、難しい場合があるためだ。グアム教育省はパンデミックの制限が解除された後、家庭訪問を通じて接触する生徒のリストづくりを始めている。

「これまで家族の住居の状況、雇用の状況、食料の状況などが悪化している状況を見てきました。家族の生活を支えるためには学校を優先していない家族もいます。そのような場合、学習資料を入手し、交通手段を探すことは二の次、またインターネットへのアクセスからも切り離されています」とフェルナンデス氏は述べた。

公教育に繋げるだけでなく、
実情に合った支援へ繋げる

パンデミック発生当初、グアムは小さなコミュニティーだから感染拡大も様々な支援策もコントロールしやすいだろうと思っていましたが大違いでした。人口16万人の小さな島でも感染が継続し、支援策も行き届かないのですね。日本の昭和の時代のような人とのふれあいや助け合い精神が根付いているグアム、その優しさが心地よく長年暮らしてきました。でも本当に支援が必要な人にサポートが届いていないとは残念です。
さまざまな社会保障制度があっても、困窮している人はネットへのアクセスができなかったり、制度を知らなかったりするケースがほとんど。公教育と繋がりを絶っている生徒の追跡調査をする際には、その先の社会保障も視野に入れ関連部署と連携していかないと、結局生徒を見つけ出しても継続的な教育の提供には結びつかないでしょう。日本でも叫ばれる縦割り行政、グアムでも省庁の垣根を超えた支援へ広げてほしいですね。


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