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3D計測で己を知る

自問自答ファッション講座の後に買った物は、靴下とバッグ、会社で着る無地のロンTとカーディガン。まだ本気の服は買ってない。欲しくならない。服を買うより前に、下着を買い替えようと思った。今日はそんな下着のお話。

今から9年前に「機能性と審美性を考えると、洋服売り場より下着売り場の方がおもしろい」というツイートをしていた。今もそう思う。

「下着」という小宇宙

もうずっと下着の色を指定する校則が問題視されている。個人的には、派手な下着が透けるのはあまりいただけないが、それを除けば何ら問題はないと思っている。

職業やシーンによってはその限りではないだろうが、外に見えている服に比べると、周りの目を気にするかどうかという点で下着の自由度は高いとのではないだろうか。

誰に見せるでもない、何を言われるでもない、下着こそ自由。

かつて私は、デコラティブなアイテムがあまり得意ではなく、下着では、レースのブラとか響くだけでは、シンプルでマニッシュなのがいい、と思っていた。

それがいつからか、洋服に花柄とか優しい色合いを身に付けるのが恥ずかしい時期(いまは平気)も、下着はレーシーなものも買うようになった。というか、服ではキャラじゃないなと思うデザインも、下着だからこそ着られるような部分もあった。

人とあまりこういう話をしないので分からないが、脱ぐと下着が意外と派手/地味案件は、結構どこにでもある話なのかなと思っている。皆本当の私を知らないけど、実はこんなのを着ているんだぞ!という。

一番体に近いから、フィット性は妥協できないし、意識無意識に関わらず、内面を表しているアイテムなのかもしれない。下着、おもしろ。可能性無限大。

満を持して3D計測してもらうぞ

ブラジャーを買う時は基本的にフィッティングしてもらう主義だが、しばらく購入していないため、そろそろ新しいものが欲しいなと思ってしばらく経った。
手持ちのものは型崩れが目立ちはじめ、いい加減買おうと思っていたところ、せっかくだから以前から気になっていた3D計測をしてもらおうと思った。

なかなか予約が取れず、近い日程で空いていたところ、午後休をとっていくことにした。
実は3Dの計測機は出身大学にもあったし、少し前に仕事関係で機械だけ見てもいる。でも学生時代は一被験者としての計測だったし、そもそも体型が替わりすぎている。機械のスペックも違いそうだし。

いざ、ワコールスマートアンドトライ。これです。

事前カウンセリング

測定の前にまずカウンセリング。気になっていることなどを話す。完全AIではなく、アバター。中の人はこの店舗にいるのではと思いつつまあ考えない方が楽しいよなと、それ以上気にしないこととした。

店員さんと話す時緊張してしまう人は結構いると思うけど、特に下着を買うシーンになると、なかなかハードルが高いと思う。ただの電話よりは臨場感があり、長時間目を見て話さなくていいのは、結構良かった。自分側のカメラも撮られてる感のない位置にある。

計測&データ確認

いよいよ、簡易ブラに着替え計測。下着姿でハンドル的なものを掴んで仁王立ち。シュール。計測自体は10秒くらい。

計測後、データを見る。自分の3Dポリゴン。少々不思議な感じもありつつ、そこまでの驚きはなく、こんな感じか、と思う。

測定の時点で、単にトップバスト○cm、アンダーバスト○cm、とかだけじゃなくて胴体断面の形状(端的に言うと、厚い、薄い)バストの底面の幅・左右の距離、ボリュームなどが、平均に対してどのくらいかというのを1-3とか1-5とかの尺度で示してくれる。ブラだとどのカップ、ガードルだとどのサイズが合いやすいよみたいなことも教えてくれる。なかなか面白い。

これも大学の時、ちょっと近いもので体の色んな部位を測って自分が平均に対してどのくらい分布してるか調べたり、スカートの型紙作成に生かす授業があったが、この時の測定はメジャーで同級生同士で測ったものだし、測定点の数、人の手の加減なんかから考えるとデジタルの精度が高いのは自明だろう。

薄々わかっていたバストの縮小を改めて認識したのと、あまり意識していなかった下半身の張りが明らかになった。

データ解説

続いてアバターがデータの解説をしてくれるのだが、これがとてもよかった。目的を下着選びとしているだけあって、よりフィットするものを選ぶためにサイドパネルやストラップはどういう形をしているのがいいとか、細かく教えてくれる。

ちょっと笑ってしまったのが、最近合わなくなってきたなと思っていたブラが、解説の中で「私に合いづらいと思われる」と紹介してもらったタイプのブラだったこと。

ハリウッドザコシショウの「でさーねーーー!」ばりに、「ですよねー!」となった。(でさぁね、はですよね、なの?諸説あって不明。)

試着・購入

その後、おすすめの中から4種類試着させてもらって、2種類購入。形はあまり悩まなかったけど、色で悩む悩む。

買わなかったものも、試着履歴を残せたので、あとでアレやっぱりほしいなとなっても手を付けやすい。

おわりに

予約がとりづらいのが難点だけど、無料で受けられるサービスとして素晴らしいので、下着ファンでもなくても是非体験してほしい。

ワコールのサービスという性質上、その日はワコールのものしか試せないが
他のブランドの下着を選ぶ時も、求めるポイントや自分の体の特性が分かってるから役に立つはず。

ブラだったら、楽なのがいいとかしっかり上げたいとか、下着に対する基本的な考え方やその時の気分って、実はかなりその人の内面が反映されている気がする。下着買い替えにあたって面白い体験ができて、色々考えることができて面白かった。

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