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北海道とのつながりを感じられる縄文時代の港町?ー中泊町博物館[JOMOSEUM]

津軽半島の真ん中あたり(と突端の西側)にある中泊町にある博物館です。

中泊町は、世界遺産の大平山元遺跡にも近いですが、草創期や早期の土器は見つかっていないそうですが、前期以降は遺跡や遺物が多く見つかっています。

博物館の縄文のコーナーはそれほど大きくはないですが、一通りの遺物は展示されていて、土器は円筒下層式から亀ヶ岡式までずらり。

印象的だったのはみごとな聖山式土器。道南に主に分布している土器ですが、青森県北部にもあり、交流がうかがえます。

板状土偶もありました。お腹に突起があるのと、下半身の形が立ちそうなところが気になります。

弥生時代のものだそうですが、石偶やクマ形意匠把手も気になるものです。弥生時代と入っても農業は広まっておらずほぼ縄文の生活をしていたでしょうから、縄文時代の特色を色濃く残しています。

かなり、道南との文化的な共通性を感じますが、縄文海進が進んだ頃は、現在は汽水湖である十三湖が広がり、中泊町の一体が大きな内海のようになっていたようなので、穏やかな港としての役割を果たし、北海道との交流の拠点になっていたのかもしれません。

世界遺産の構成資産はありませんが、縄文時代の北海道・北東北を一体として考えると重要な場所なのかもしれません。

中泊町博物館HP
住所:中泊町中里字紅葉坂210
開館時間:9時~16時45分(月曜、第4木曜、祝日休館)
入館料:200円
撮影:可
アクセス:津軽中里駅から徒歩約13分。

縄文の遺物が見られる博物館・郷土資料館情報はこちら

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