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【エース落ちチェルシーを完封】Arsenalマッチレビュー@PL第34節vsChelsea(H)/24.4.24


過酷な過密日程、コンディションの低下は否めないながらも前節ウルブズ戦ではアウェイでCSを達成し勝ち点3ptを積み上げた。チーム1絶好調のパーマー不在と追い風の吹くエミレーツで、ビッグ6連戦の第1戦チェルシー戦でまずは快勝を収めたい。


マッチレポート

試合結果

ARS 5-0 CHE
4' トロサール(ライス)
52' 70' ホワイト(70' ホワイト)
57' 65' ハヴァーツ(57' ウーデゴール)(65' サカ)

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ハイライト映像

スターティングイレブン


試合トピックス

前節は軽度の打撲でまたもスカッド外が報じられた冨安が即座にスタメン復帰。そして満を持してアンカーにトーマスを起用、ベストコンディションならば最強の中盤トライアングルを形成。

 チェルシーのキックオフで始まった開始早々、ホワイトのスルーパスにラインブレイクしたハヴァーツがボックス内で接触を受け倒れるも僅かにオフサイド。

 久々の先発トーマスもかつてを彷彿とさせる軽やかなインターセプトとこ気味良い持ち運びからのパスを見せる。総じてチーム全体が良い滑り出し。

 そして開始僅か4分、ウーデゴール→絞るサカでライン間を取り、チェルシー最終ラインから一瞬顔を出したハヴァーツの落としをトーマスがライスへ、ギルクリストがドリブルに食い付いた瞬間にトロサールへ渡し角度の無いニアを撃ち抜き先制点を獲得。

 チェルシーの2CH脇をウーデゴールやサカ、ライスが利用する場面が多く前向きで受け取る事ができ、またチェルシーバックスの繋ぎが不安定でショートカウンターもコンスタントに起こしアーセナルペースの序盤。チェルシーはジャクソンへのキーパスを殆ど全て潰されるかミスで失うかでゴール前に到達出来ていない。

 決定機の連発、ビルドアップの阻害とやりたいようにやれている。ジャクソが単独でハーフウェーラインから持ち運んだシーン以外は全くチェルシーに決定機を作らせない。ペトロピッチが既のところで防いだりアーセナルの選手がゴール前で持ちすぎたりでなかなか追加点は決まらないが完全に押し込む。

 冨安トーマスの実質新戦力2人が絶好調。冨安は出足の良い前衛守備で守備→攻撃の切り替えを一瞬で行い、トーマスはラインの穴を縫うような性格無比なパスを差し続ける。共にチームのリズムを作るプレー・ポジショニング。

 ククレジャ、ギルクリストのSB両名にイエロー。しかしアーセナルも中々追加点を奪えずアルテタにもカードが出るなど、絶好調ながら少しばかりの不安を残して前半を終える。

 後半も立ち上がりから再三チャンスを作る中、ショートコーナーからライスが放ったシュートのこぼれをホワイトが押し込み待望の追加点。

 ガブリエルがマドゥエケのプレスをなんとかいなしてウーデゴール、前線を良く見て超高精度のスルーパスを送り、ククレジャと熾烈な競り合いをしながらもハヴァーツがペトロビッチの頭上を抜くチップシュートで立て続けに3点目。キーパスを連打していたウーデゴールにようやくアシストが付く。

 苦しむチェルシーはジャクソンを前残りさせロングボールが入るとCBのどちらかとの競り合いに勝つ事に賭けるもサリバガブリエル両名がしっかりと潰し切り反撃の芽を摘む。

 逆にトーマス→サカとサイドに広げ、最終ライン手前で受けたハヴァーツが細かなタッチで左足に持ち替えポストを叩くギリギリの狙い済ましたシュートでゴールへ吸い込まれる。

 更にサカ→ウーデゴールの折り返しに大外抜け出したホワイトがダイレクトでクロスを上げるも、少々流れたボールはそのまま反対側のサイドネットへ。2020年クリスマスのチェルシー戦のサカのゴールを彷彿とさせる得点に。バツが悪そうなホワイトをチームメイト達が冷やかしながら祝福する。

 日本人の贔屓目なし、かつ得点関与も無いがMOTM級だった冨安、トーマスはお役御免。トロサールとハヴァーツもも下がり、ジンチェンコとジョルジーニョ、マルティネッリとジェズスをそれぞれ同ポジションへ交代投入。

 クローズの雰囲気漂う終盤にはサカに代えてかなり久々のヴィエイラを投入。アルテタからの信頼度が低いサブ組はここで結果を残せるか。囲まれながらもニア上を狙った惜しいシュートも。

 チェルシーは最後の最後までパスズレが散見され今のチーム状況を表しているよう。対するアーセナルは手をゆるめることなくゴールに迫り続け、ゲームを完全に支配しながら試合終了。


ゲーム総評

 まずは不調かつパーマー落ちとはいえチェルシー相手にクリーンシート×5発大勝という結果を喜びたい。過密日程の最中にも関わらず特に後半は内容にも殆どケチのつけようがなく、古巣相手にハヴァーツ、DFながらホワイトがそれぞれ2Gと素晴らしい記録を残した。

 彼ら2人の他にも、ウーデゴールは運動量を落とすことなくボールに触り続けチャンスを作り続け、トロサールはまたしても結果を残す。トーマス、冨安らは怪我さえなければ…といった素晴らしいパフォーマンスを見せ、サリバ/ガブリエルの鉄壁コンビは押し込む時間が長かったアーセナルをがっちりと土台から支えてくれた。

 個人的にはマルティネッリの扱いが気になるところ。以前は左WGのスターターにマルティネッリ、スパサブorCF起用も可能なトロサール、といった感じだったが、今やマルティネッリを差し置いてトロサールがスタメンで良いのではと考えるファンも多いのではないだろうか。筆者はどちらかというとこっちの意見で、ただそうなるとマルティネッリにも負けじと活躍して欲しいという親心が働くめんどくさい状況になっている。

 何はともあれプレミアリーグも残り4試合。アウェイスパーズ戦/ユナイテッド戦を残す非常にタイトな日程だが、先日U21でスーパーゴールを決め華々しく復活を遂げたティンバーも早ければ戻ってくる。怪我人0とアーセナルらしさ0の状態で、ただひたすらに勝利を重ね、今季こそ悲願のPL制覇を達成してくれることを願っている。

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