リーグマッチという魔性

splatoon2を始めたての頃、ゲーム仲間という括りでは友人が全く居なかった自分にとってリーグマッチやプライベートマッチは別世界の遊びだった。

それこそ、twitterで毎日毎晩行われるリグマ募集やプラベ募集は条件を選り好み出来るほど沢山あるが、スプラに関するアカウントを作成するのはウデマエXになってからと決めていた筆者には全くの未知の世界だったのだ。

今でこそXP2300〜2400をうろつくモブプレーヤーの一人ではあるが、ウデマエXになるまで一度もリグマやプラベを経験してこなかった人間の意見って貴重なのでは?、と思ったので暇な時にたまに見る『腕前Xを目指す記事』を見て低い腕前でのリグマというものを考えてみることにした。

よく、『上手くなるためには上手い人とのリグマ(プラベ)をしてみよう!』なんて話を聞いたことがある。実際上達のためには有用な手段ではあると思う。普段自分が戦うことのない高いレベルでの実戦経験なんてそうそう簡単に得られるものじゃない。

しかし、というか多分、この方法には小さくないデメリットも存在する。稀に筆者もお世辞にもあまり上手いとは言えない方々とリグマをする事がある。勝ち負けなんて気にしない、雑談がメインである場合もあるが、気持ちが入って来ると意外と勝ちにこだわる場面が出てきたりする。

そんな時、腕前の高い人が15キル以上、塗り1000pt以上、4デス以内なんてリザルトを叩き出して勝ち筋を見出すなんて状態が出来上がる場合がある。この時、勝ち筋を作った側の視点では基本的にほぼ独力で打開や維持を行った形になっている事が多い。特に維持に関しては間違いなく独力と言って良い活躍をしている可能性が高い。

このような状態になるリグマに関しては、まず間違いなく上達に役立つようなリターンは存在しないと言えるだろう。時間の無駄とまでは言わない(交流することや仲良くなることは何事にも変えられないスプラというゲームの良さだと思うから)が、自身の腕前の上昇という意味では無意味だ。

前回の記事にて味方が云々という事を書いたが、この味方に腕前の格差があるリーグマッチに関してはガチマッチの味方へのヘイトを一段階上げる効果すらあると思う。何せ普段のガチマの味方とは1段どころか通話ありのおまけも付いて2、3段格が違う味方がなんでもしてくれるのだから。それがいざガチマッチに挑んだらそれはもうそれはそれは、だろう。

さて、ではどのようなリグマであればリターンが高くなるのかという事を考えてみたいと思う。キャリーされるな、というのは正直無理がある話だ。現状を変えるのは難しい。ではどうするか、率直な答えはその腕前の高い人に最低限何をして欲しいかを聞いてみると出て来るだろう。あくまで、『最低限』何をして欲しいかである。そしてそれを徹底する事だ。

筆者を例に出すと、基本的には『生き残って欲しい』と回答する事が殆どだ。生き残ってさえいてくれれば、相手の行動選択肢を増やす事が出来る。もし相手が味方をキルしに行ってくれればそれだけで余裕を持つ時間が生まれ、報告があれば位置も分かる。なんならキルされた味方は自陣の基本的に安全圏に強制的に戻るワケなのでスペシャルを溜めてもらうのも手だ。それだけで情報のアドバンテージが取れて正解の選択肢に繋がるのだ。

この例に限った話では無いが、上級者のアドバイスを自分より高いレベルの状況下で徹底すると、自分と同じレベルに戻った際に徹底した行動にプラスαする余裕が出てくる。スプラの腕前の壁はプレースピードの壁でもある。このプラスαに自分の思った行動を入れる、徹底した行動プラスαが自然に出来るようになる、その繰り返しが上手く行われると自然に腕前は上がるだろう。

出来ているかを確認する手っ取り早い方法は、同じ腕前の高い人と再度リグマをやってみて、変わっているかどうかを聞いてみるといいと思う。なんならついでに次の課題(徹底する事)も出して貰っても良いだろう。

ただ一つぶっちゃけた話、腕前Xとはスプラトゥーン2の基礎的な技術が一定レベルでこなせる人達の集まりであると思って貰って構わない。なんならXP2000(所謂X底辺)とXP2700(所謂上位勢)では腕前換算でBとS+くらいの差がある。なので、腕前Xであるからと言って誰もがすぐに上手くなるアドバイスが出来るわけでも無い。なのでこちら側でもある程度アドバイスを噛み砕く必要がある。

splatoon2は撃ち合いの強さがとても大事なファクターであるゲームだ。ただし、それだけで上手いと言われている人は居ないと断言できる。全ては立ち回りという基礎があってこそなのだ。シューティングゲームそのものが初心者で、リグマもプラベもせずに腕前Xに行った筆者は最上位勢と言われる超上級者のプレーの生放送、対抗戦配信、ガチマ配信を眼をかっぽじって見て、なんでその配信者はその発言をしたのか、何故そんな動きをしたのかをアーカイブ機能を使って細かく巻き戻しをしながらずっと考えていた。

リグマの味方もガチマの味方も、自身の味方に求める事にそう違いは無い。短射程には前線上げを、中射程には前線サポートと後衛への塗りを、後衛には戦線維持を基本的には求める。その基本を構成する立ち回りを覚えるのにリグマは使い方次第で毒にも薬にもなるという事なのだ。

ここまで読んでくれた方は少ないだろうけど、もし何か気になる事があれば記事を書くかもしれない。その時はまた読んでくれればと思う。