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御用だ!お沙汰だ!爆発だ!

宝塚の感想を上げようと思うと大体公演中止期間と重なり
タイミングを逃し流れていくんすよね。観てるんすよ毎回。

真風さんほどしっっかり地に足が付いてそうな人が、
「俺はデラシネ、根無草〜♪」って言うの新鮮でありがてえな。
とか思ってましたよ。

しかし5月11日から再開決定ということで!本当に良かったなと思います。

そんなわけで。
雪組公演「夢介千両みやげ」の感想をやっていくんすけど、
まずはあらすじから書いていきます。
荒すぎるのでまともに知りたい方は公式ホームページを読んでください。

<クセの強いあらすじ>
小田原のどえらい豪農の息子、
夢介氏(YUMESUKE UJI)
親からもらった1000両(現代にして1億3000万くらいらしい)で道楽修行にお江戸に向かう!

舞台開始15分以内で虹色に輝くライトに当てられ夢介に惚れる
恋愛RTA記録保持者オランダお銀と共に
モテてしょうがない顔・器量・声・目力を持つ漢、
なんだか顎を外されたり戻されたりするワルの船頭、手品師、遊女、
逃げる時に足を見せながら走り去る明らかな遠山の金さん、
作中一番包丁持ってる時間が長いスリの青年、
最終的に頭にネギが刺さる悪党、爆破される蕎麦屋etc…
様々な人と出会いつつ、
人々の心を「イソップ童話で言う太陽と北風で言ったら太陽」的な感じで正しい道へ導いていく!
御用だ御用だ!!!
牛のようにボーッとしたのろまな男と評されつつも、
凄み方が完全に本職の人のソレの夢介氏、
道楽修行珍道中!

ということで貧乏でも無く、誰も死なない。

でも蕎麦屋の爆発はある。

マジックショーもある。

お沙汰も出る。


非常に貴重な演目でしたね。花のお江戸のドタバタ群像喜劇。

いやね、盛り沢山ですよ。
意図せず度々包丁を持つことになるスリの和希そらさんの声が
もうめっちゃ格好良いわけです。
なんだろうなアレ。よく通るツヤっぽい声って感じですかね。
聞きやすいしよく通るし、ヨッ!て感じすよ。なんつうか。

わかるか?ヨッつってな。


顔が良すぎると己で連呼する朝美絢(あさみ じゅん)さん演じる
伊勢屋の総太郎が柱に縛り付けられるシーンも良かったね。

宝塚では人を柱に縛り付けることが多々ありますけど、
悪役でも無いのに縛り付けられるのは稀で、
お得だなつって思いました。
まあ素行の悪さは当代随一って感じなんすけども。

縛り付けるといえばそうそう、


忘れちゃあいけねえのが、
総太郎をユスるため、嫁さんをこのスタイルで連行してくる悪七。

へぇ〜これって現実で見ることあるんだつって。

お得ですよね。
やっぱ説得力が違う、この人絶対捕まってるぞ。感が実感を持って迫ってきますよ。このスタイルは。

ここで総太郎さんをユスる悪七を退けるため、
ひと芝居打つ夢介氏なんすけど
完全に本職の人にしか見えない鋭さで良かったですね、
突き刺さった目線で死人出るぞってくらい鋭かった。

そうそう、現実で見たことない〜シリーズで言えば
「毒婦」という単語も初めて耳から入ってきたよな。
なかなか無いすよね、毒婦という単語を耳にする機会。
しかもヒロインに向けての言葉だから、エキセントリックが止まらない。

あとは頭にネギが突き刺さった人も初めて見ました。
今回は大体クレヨンしんちゃんに出てそうな悪役なのよかったですね。
出方といい、やられ方といいね、

これぞトラディショナルな悪役ぞ!!つう様式美が快いんすよ。
真那春人(まな はると)さん、久城(くじょう)あすさんのコンビの安定感よ。

そして縣千(あがた せん)さん演じる絶妙にひょうきんな遠山の金さん。
絶妙にひょうきんなんすよ。でも熱血ぽい。
もう「ヨッ!!!」って思いましたね。
待ってましたァーッ!!って感じで。これこれェ!!ってね。
ついテンション上がるよな。


大体良い感じのことがあれば
「ヨッ!!!ホッ!!!!」つって心で掛け声かけちゃう。
その「ヨッ!」の量が随一でしたよ金さん出てる時は。

その金さんが最後にゃドンと蕎麦屋爆発の件のお沙汰を出して、
丸くおさまる。へへったまんねぇやって大満足になってたら
最後にお手を拝借!なんつって三三七拍子が始まるんすよ。

楽しすぎて楽し死にするつって。


マスクの下で口角が上がりすぎて大気圏を突破していったね。
満面の笑みです。マスクあって良かったな。

しかし人間求められたら、意外と急でも対応出来るもんすね。
いや〜楽しかった。

再開後は無事千秋楽まで上演されますように!!!!

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