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(続)ジャーマントレーナー購入時に重要な、とても簡単に選べることができる情報。

~前回の記事報についてたくさんの反響がありましたので、重複する内容もありますが、追記しようと思います。~

【GERMAN TRAINER/ジャーマントレーナー】
ドイツ軍が軍事訓練をする際に着用していたトレーニングシューズをそう呼んでいます。

数多くのGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーの、それぞれの違い

このGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナー、たくさんの商品があり、それぞれ全部違いがあります。

現在のモデル。古いモデル。
色や素材の違い。
ソールの違い。
形(モデル)の違い。
生産国の違い。
製造会社の違い。
生産背景のストーリーがあるか無いか。

シューズそのものに強烈な存在感があるものの、シンプルなデザインなので様々なファッションに合わせやすく、生産背景には歴史的ストーリーもあるので、誰もがこのシューズの魅力に気づき、愛してしまいます。

作り手側の立場でも、普遍的なデザイン、飾りを拒絶した機能美。
これらの要素が放つ存在感には、目をそらすことができません。

誰もがいろいろな立場で、GERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーを扱いたいと考えるのも当然です。
若きMartin Margiela(マルタン・マルジェラ)やHELMUT LANG(ヘルムート・ラング)も過去に一目惚れし、使いたいと言っています。
だからこそ、上記の「違い」がたくさんあるのだと思います。

そして、なんといっても

GERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーに商標は無い。

GERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーに商標はありません。
いや、取れないのです。
「GERMAN」「TRAINER」両方とも一般的に使用する言葉として捉えられること。
商標を取りたいと申請した以前から、ずっとその商品が世の中に存在すること。
特許庁の判断としての大きな理由としては、この2点があります。

(実際に、亡き田中清司と彼から依頼された弁護士が20年前から、色々なやり方で商標を取るために申請をしてきましたが、全て却下されました。
しかし、「GERMAN TRAINER 」の言葉の前後や真ん中に+○○という文字を入れれば、商標は取れます)

これらの理由により、GERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーは商標が取れず、だからこそ、多くの国の様々な会社がGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーを商品化しているのです。

そもそも、ドイツ軍のトレーニングシューズが、何故商品として販売されているのか?

軍隊で配給されるシューズが何故商品として存在するのでしょうか?
いくつかの理由がありますが、除隊後にユーズドショップで売ったり、軍隊やその委託工場が使用しない分をまとめて払い下げる場合などがあります。
これらは、ユーズド品として次のオーナーを待っています。

新品・未使用品の場合はどうでしょうか?
多くの商品は、ユーズドや払い下げ商品のコピーを作り、生産し販売しています。
手に入れた商品を生産工場に渡し、同じものを作って、というだけで作れます。
あるいは、アジアのファッション関係の卸市場で販売されている商品を購入し、タグを入れ替えて簡単に販売することもできます。
ヨーロッパ製造や過去に製造した国・工場だったとしても、ひどい商品を生産して販売する、ひどい会社もあります。
こちらでも記事にしていますが、これは私の経験談ですので、本当にひどい商品が流通されていることも現実にありますので、注意してください。

アジア生産のGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーは全て本物では無いのなら、ヨーロッパ生産のGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーは本物なのか?

ヨーロッパの多くのブランドもGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーを製造していますが、どこの国で製造しているのか?を厳しくチェックしてください。
(但し、アジアのどこかの国で製造したアッパー部(靴の上部)とソールを別々に輸入して、完成させても、その完成させた国が製造元として表示されますので、やはり最後は自分の判断が必要かな、と思います)


KSBW社 BWソール

Martin Margiela(マルタン・マルジェラ)もGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーを作っている。

亡き田中清司が、LUDWIG REITER(ルーディックライター)の仕事をしていた時、パリのWho's Nextという展示会で出会った、HELMUT LANG(ヘルムート・ラング)Martin Margiela(マルタン・マルジェラ)がGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーを気に入っていたそうです。
そして、Martin Margiela(マルタン・マルジェラ)がGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーを扱いたいと言ってくるほど、田中清司が復刻したそれは、普遍的なデザインと機能美の存在感が圧倒的だったんだと思います。

では、オリジナルのGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーが本物なのか?

若き、Martin Margiela(マルタン・マルジェラ)HELMUT LANG(ヘルムート・ラング)がどうしても欲しいと言うほどのオリジナルモデルは、本物か?というと、厳密には「本物」ではありません。
「本物」は現にドイツ軍が使用しているもの、使用するであろうもの、使用したもの、だからです。
亡き田中清司(現在では、リベルテーク社)のオリジナルモデルは、あくまでも、本物として作られていた製造機材を使用した、ドイツ軍には卸さない、本物と一緒のGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーです。
ですので「本物」ではなくオリジナルです。「REPLICA」でもありません。

結局、何を選べばいいのか?

色々と書いてしまい、余計に情報過多で選べない、、、となってしまいましたよね。すみません。
結局は、自分の個性をどう表現するのか?というようなことなのかもしれませんし、ストーリー性や歴史があるモノを持つことの安心感や満足感にかかわってくることなのかもしれません。
有名なブランドでも、ファッション性にあふれたデザインのものでも、コピー商品という安っぽい響きを嫌う方は、しっかりとモノえらびをするでしょうし、、、。
Martin Margiela(マルタン・マルジェラ)が、自分の発表するGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーには常に「REPLICA」と表現しているのは、とても潔いし、限りなく自分自身に正直であり、コピーがまかり通る業界においても正直な行為です。
何より、私の義兄である亡き田中清司との約束を守り続けてくれていることに、愛と敬意をささげたい。
・・・話が横道に行きました。

GERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーとは何か、を知ったうえで選択することが最適解かも。

今まで、つらつらと書いてきました。
別記事でも、多くのGERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーに関することを書いています。
これらをザっと読んでいただき、情報を知ったうえで、選択して頂くことが全てなのかな、と考えています。
ですので、実際に店舗に足を運び試し履きをしたうえで、検討して頂くことをお勧めします。

最後に、GERMAN TRAINER/ジャーマントレーナーについてのご質問や、お問い合わせなどがあれば、どんなことでもご連絡いただければ、お答えいたします。
ありがとうございました。


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