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【2023年7月ふくしま部スタディツアー】参加者レポートvol.2

皆さんこんにちは!前回から3回に渡って、2023年7月に行った福島スタディツアーの模様を参加者の皆さんよりお届けしています。
2日目をレポートするのは「わに」さんです!


「大学生としてFUKUSHIMAを訪ねて」

みなさん、初めまして!
こんにちは。(⌒∇⌒)
大学2年生として、このプログラムに参加したわにと申します。🐊
早速ですがみなさん(特に大学生)にもこのプログラムにぜひ参加してもらいたいと思っています!!!
そこで、

「”普通の”大学生として学び、感じたこと 
~未来のFUKUSHIMAに向けて~」

これをテーマにこの機会を通じて私が感じたことやこのプログラムの良さを中心に伝えていきたいと思っています!


①”普通の”大学生として学び、感じたこと

この2日目では東京電力廃炉資料館に伺った後、実際に福島第一原発の見学に伺いました。

そこで私が強く感じたことは一つ。

「知っていたはずなのに!何もわかっていなかった!」

ということです。

私は普段大学で、様々な環境問題・災害のリスクについて学んでいます。
勿論、放射線のリスクや2011.03.11に何があったのかも学んでいました。その為、廃炉資料館で教えていただいた内容も既に分かっていたし、原発の現在の様子だって何度も調べていました。

「こんなに海が近いんだ。こんなに海が綺麗なんだ。
だけど…
 あの日、あの時、この海が脅威として
人間が作り出した莫大なエネルギーに、
平穏に過ごしていた我々に、
牙を向けたんだ。」

そう思うと、ボロボロになって線量も高いままでありつつも工事が少しずつ進む第一原発と奥に見えるキラキラ光る海から目が離せませんでした。

その後伺った、東日本大震災・原子力災害伝承館では、最初に見ることできるオープニング映像から展示の最後にある読売新聞による震災直後の写真まで、ずっと涙をこらえることになりました。私は北海道内陸出身ですので、2011.03.11では大きい揺れを経験したものの津波は実感することが出来ていませんでした。日本全体が暗くなったこと、原発で何かが起こっていること、薄々と感じつつも私の人生は大きく変化しませんでした。

しかし、確かにここに住む人々は「突然運命を変えられ」、「生き方をも変えざるをえなかった」のです。同じ日本に住む私たちには、それを逃げることなく目にする義務があると思っています。最後の写真展示で思わず涙がこぼれました。

「私は知らなかった。震災直後に再会して奇跡に喜ぶ人もいる一方で、放射線濃度を原因として捜索を満足におこなえず、涙を流すこともできないほどの深い悲しみに襲われている人がいることを。未来に向けて笑顔を浮かべる子の一方で、過去の大切な思い出がある故郷を捨てていかなくてはならなかった人の存在を。」

自分事で考えるのは難しいけれど、学んだままにしてしまうのはもっと良くない。それが震災という記憶だということを思い知りました。

②未来のFUKUSHIMAに向けて

株式会社浅野撚糸さんによる、福島の工場で作り上げる双葉町の糸で作られた唯一無二の世界に誇るタオル。
双葉町の新たな未来の形を創り出すプロジェクトである「災害公営住宅プロジェクト えきにし住宅」。
双葉町にはまだまだ帰還者は少ないままです。しかし、新たな移住者を受け入れることで「新しい双葉町」に向かって、失われたコミュニティを再生し新たなコミュニティを作り上げようとしています。彼らの視線は、確実に未来に向かっている、それを身をもって知る一日となりました。過去を振り返ってばかりではない。その過去からさらに飛躍した未来へ。そのように生きる双葉町の人々は、とてつもなく輝いていました。

③今、何をしていこうか迷っている学生・将来像を描くのが難しいと感じている学生へ

私が何故、大学生にこのプログラムをおススメしているのか。その答えは、大学をただ学ぶだけの場所になってしまっては非常にもったいないと思っているからです。普段座学で学ぶことをそこで終わりにすることなく現地で実践したり、自分の目で直接見ることで確実に自分の力を高めていけると思っています。
私がおすすめするのは、”普通”の大学生のみなさんがこのような機会に勇気を出して参加してみることです。それは、もしかしたら壁の高いことなのかもしれません。しかし、得られるものも予想以上に大きく自分の人生を変えることに必ずつながります。
福島を知ることで、災害に関する何かをしていきたいと思うきっかけになるかもしれません。でも、私はもっともっと可能性があると思っています。なぜなら福島には、誰よりも強く未来に向く人々がいるからです。彼らの表情、彼らの言葉、必ず貴方に「勇気」を与えてくれます。
最後に私の出身地でかつて活躍したクラーク博士の言葉を借りて終わりにさせていただきます。

「Boys, be ambitious!(少年よ、大志を抱け)」


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