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日本の映画界を救った『鬼滅の刃』

2020年で一番の楽しみ劇場版「鬼滅の刃」無限列車編観てきました。既に2回!多分、あと2回は観ると思う。

なんで、この作品にハマったかは別のnoteに書く予定ですが、ここでは書きません!映画の感想も熱い猛者たちの解説動画に敵わないので書きません。

映画マーケティングのnoteなので、その視点で、パッと感じたことを。

公開前から100億突破が囁かれてますが、現時点で、30億に迫る勢い。

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2位との差がすごい!私は16日のレイトショーと17日の15:00から2回とも、六本木の東宝シネマズで鑑賞したのですが、いや、あんな混んでいる映画館久々です。そもそも、混んでいる時間に行かない私が言うと若干説得力欠きますが、諸々レビュー見ても、まあ、日本の映画業界はホッとを通り越し、笑い転げているのではないでしょうか。まあ、今年の業績考えたら、まだまだ、余談を許さない状況とは言え、ひとまず、良かった!AMC破産?でざわつく米国の映画業界とは明暗を分けた(もちろん、市場規模とか、業界構造も、そして、コロナ禍の社会的影響の捉え方、政策も違うので、映画業界の努力の差ではないのですが)感じも受けます。

米国では感謝祭向け作品もクリスマス配信となりました。

コロナ禍で映画館と一部配給会社(配信先行へ踏み切った)抗争も勃発かと一時期ヒヤッとしたこともありましたが、米国ではDisneyの配信事業の体制強化などがますます映画業界の構造変化が進んでいくのではないでしょうか。

配信か劇場ではなく、どうトータルで作品の利益を考えるべきかという記事を以前書いたようにコンテンツの製作・供給側は作品からの長期的な利益を上げることにますます、注力していくのだと思います。

その視点だと、Disneyしかり日本のアニメや漫画を原作とした映画である今回の「鬼滅の刃」など、まさにコンテンツ(IP)のポテンシャルをフル活用して、中長期的に、一定の利益を上げていますし、この勝ちパターンを狙った企画がこれからますます増えていくのだと思います。特に、コロナを常に気にして生活をしていくことから、短期的には解放されないので、複数のチャネルでユーザーにリーチし、作品から派生する企画やコラボでも収益を上げ、再度、映画館が一時的に閉鎖や営業停止になることを想定した危機管理施策として、配信への即時切り替えプランなども、今後は常に検討することになるのだと思います。

オリジナル原作の作品でもまずは、配信作品として製作し、その後、劇場版をリブートするなど、配信が最初、映画館が出口戦略になる作品も増えることになるのだと思います。

しかし、「鬼滅の刃」の公開前プロモーションは量(熱量含め)凄かった。漫画、アニメ作品で圧倒的なコンテンツストックがあるからできたのではありますが、配信、地上波、両方でのアニメの一気配信や放映、本家ジャンプでのスピンオフ企画、コロナで傷んだ業績を回復すべく、鬼滅にあやかりたい企業とのコラボ、また、コラボ。連日、全集中企画があっちでもこっちでも。企業側もコロナでテレビCMや通常スポンサーなどに使えない予算あるところはあるので、それも鬼滅コラボ・スポンサーを後押しをしたと思いますが。

ファンは新たな企画が立ち上がる度に、ファン同士が繋がるネタになるので、自発的に解説記事や動画をバンバン作ってくれるので、これまだ、絶大な宣伝になるし。テレビでのスポット(15秒予告編)は恐らく、公開1週間前にやっと放映した気がしますが、その時点で、多くの人が他のメディアや番組企画で予告編に触れているので、テレビスポットが公開日の壮大なリマインドとして機能していました。

いや、熱い!恐らく、あと2回観る気がします。

配信、劇場公開に限らず、映画を効果的に宣伝することに興味があれば、是非、お声がけください。