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ビンディングの性能とは?(解放式 その3)

前回からのつづきになります。ぜひご覧になってからお読みください

ビンディングの性能とは?(解放式 その2) https://note.com/grski/n/nca6b281a96c3

 さて、セパレート式は一体型よりもデメリットが緩和されている。と言う所でご質問頂いたので詳しくご紹介します。

 一体型は板の厚みをレールの分だけ増やしてしまいます。その分板がたわみにくく、しなりにくくなるのは想像し易いと思います。
 とは言え一体型も対策が成されており、遊びを設けるなどして板の動きを阻害しないように工夫されています。

 実際のところ、昔にあった金属製のレンタル用の一体型ビンディングでない限り、セパレートと一体型でその差異に気付ける人は少ないと思います。意識して乗れば…なんとなく…?と言ったところでは無いでしょうか?

 セパレートの利点はレールシステムの構造を最低限にして、重さや板の厚みを増やさない工夫がされている点です。だいたいブーツの直下の部分が無くなっていますが、わずかですが軽く、一般的な普通のビンディングに性能を近づけています。

 見た目にこの部分か無ければ板はしなりそう!と思いますが、板を履くとそこには絶対にしならないブーツが…。
 そうなんです。この部分、あってもなくてもあまり変わらないのです。

 ですが10年くらい前にあったレールシステムの前身ともいえるレンタル用の重く堅いビンディングと比べればその差は歴然です。レンタル用の一体型は鉄下駄のようで、ビンディングの構造のある範囲は一切しなりません。このように一体型のレールシステムビンディングでもしなりに対して考慮されていないものがいくつかあり、それらのデメリットに対してセパレートは緩和されている。と言うことになるのです。

 ちょっと複雑ですよね。

 なお、しならないというのは長板ではメリットとして、ビンディング直下にコントロールとパワー伝達のために分厚い金属などのプレートを取り付ける事があります。またレールシステムでも競技者向けのものはこの点も考慮されているので、わざと堅く造っているものなど色々あります。

 実際、レールシステムは長板のために開発されているので、スキーボード向けという訳ではありません。しかしその中にスキーボードにはとてもメリットのある仕組みと構造を持ったものが近年登場し、それが新たなスキーボードシーンを作り始めているともいえます。

 それと一体型に見えてレールが工夫され、セパレートと遜色ない性能のものも提案されています。

 写真のものは中央の透明な所がしなやかな素材で、かつ構造に遊びを持たせているのでその性能はセパレートと同じです。これからも様々な提案かされてくると思いますので、GRのほうでも積極的に評価してご案内したいと思います。

 と、今回も話が長くなってしまいましたね。続きはまたも次回になりますが、解放式ビンディングは皆さんが馴染みのないだけに、細かくご案内したいとおもいます。もう少し続きますがご容赦下さい!

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