ネタバレサイトの「セリフ無断転載」は著作権侵害!
皆さま、こんにちは。
弁護士をしております、中野秀俊と申します。
今日のテーマですけれども、“ネタバレサイト”セリフ無断掲載は著作権侵害になるというお話をしたいと思います。
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ネタバレサイトにセリフを無断で掲載したら…
ネタバレサイトにセリフを無断で掲載したという事件がありました。これはキャラクターなどではなくセリフだけです。セリフだけを抜き出してネタバレサイトに転載したという事例です。これに対して漫画の出版社などが著作権の侵害だという事で、ネタバレサイトにセリフを載せた発信者の情報を開示するように請求を出し、東京地裁は著作権の侵害にあたるとして発信者情報の開示を認める判決が出ました。なので、結論からいうと、ネタバレサイトにセリフだけを掲載する場合でも著作権侵害になります。ここのポイントはセリフのみでも著作権侵害になるというところです。この場合は絵やキャラクターを使ったわけではなく、セリフだけを抜き出してネタバレサイトに転載したという事ですが、これについても著作権侵害になると裁判所が認めました。つまり、セリフ単体でも著作権侵害になるという事です。
キャラクター、コマ割りのみの掲載は…
セリフだけでも著作権侵害になりますが、セリフを抜いた場合、つまりそのキャラクター、コマ割りのみでも当然、著作権侵害になります。絵、セリフ、キャラクターを使ってネタバレサイトに貼り付けた場合には著作権侵害になるという事です。例えば、セリフの一部だけを切り取った場合はどうなるのかというところも確かにあります。短いセリフの場合、「あぁ、疲れた」のようなセリフだけを抜き出すと、それは一般的な話なので著作権侵害にはならないかもしれませんが、今回の場合は漫画のセリフを全部抜き出して転載したという事なので、全体としてみるとキャラクターなどを使っていなくても著作権侵害になるとされたわけです。
こちらの動画でも著作権侵害や著作権に関しては何度もお話していますが、やはり他人のコンテンツを使う、オリジナリティのある著作物を使うという場合にはキャラクターや画像だけではなくセリフというものについても著作権侵害になるというところをおさえておいた方が良いかなと思います。
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